日本債券インデックスで30万円損した話:余計なことをするなという教訓

日本国債価格の下落

投資の失敗体験談を書きます。

株式で損するならまだわかる。でも今回の失敗は債券でした。しかも20年の投資歴の中で、ダントツで一番損した商品という結果になりました。


買い始めた理由:定期預金の代わりのつもりだった

2019年9月、eMAXIS 国内債券インデックスを購入し始めました。

当時の主な条件はこうです。

項目内容
信託報酬(実質コスト)0.139%
1年リターン(2019年3月時点)+1.74%
日本の政策金利マイナス金利(-0.1%)の時代
10年国債利回りほぼゼロ〜マイナス圏

生活防衛資金としてある程度の資産が積み上がってきたタイミングで、「どこに置くか」を考えていました。ゼロ金利の時代に定期預金に置いてもほとんど利息がつかない。それなら低コストの債券インデックスを定期預金の代わりにしようと考えたのです。

本来のセオリーは個人向け10年国債です。元本保証で、金利が上がれば利率も上がる変動型。でも「10年も持ち続けるのは長いな」という漠然とした感覚があって、解約しやすい投資信託を選んでしまいました。これが後々の失敗につながります。


保有額の推移

買い始めてから売却まで、保有残高はこう推移しました。

保有残高(概算)
2019年9月(購入開始)約300万円
2020年1月約300万円
2021年約500万円
2022年約650万円
2023年約640万円
2024年(売却前)約700万円

金利が上がった。そして債券価格が下がった

2019年から2024年にかけて、日本の長期金利(10年国債利回り)は大きく動きました。

10年国債利回り(概算)
2019年ほぼゼロ〜マイナス(-0.04%)※1
2020年ゼロ近辺
2021年0.02〜0.13%
2022年0.10〜0.25%(上昇開始)
2023年0.43〜0.91%(大幅上昇)
2024年0.60〜1.09%(さらに上昇)

2022年ごろから世界的なインフレと金利上昇が始まり、日本も例外ではありませんでした。2024年3月にはマイナス金利が解除され、同年7月には政策金利が0.25%に引き上げられました。

※1 ここでの数値は市場で取引される長期国債(10年国債)の利回りです。個人が直接購入できる個人向け国債(変動10年)は最低金利0.05%が保証されており、市場金利がマイナスになっても利回りがマイナスになることはありません。今回購入した債券インデックスファンドは市場価格に連動するため、金利上昇の影響をダイレクトに受けました。

債券価格と金利は逆の動きをします。 金利が上がると、既存の債券の価格は下がる。これは債券の基本的な仕組みです。

わかっていたはずなのに、ここまで金利が上がるとは思っていませんでした。


2024年7月に売却。損失は約30万円

売却したのは2024年7月

結果は約30万円の損失でした。

株式なら「暴落で損した」という話は珍しくない。でも債券で損するというのは正直びっくりしました(日本債券でですよ、外国債券ならわからんでもないんですが)。しかも20年の投資歴の中で、今まで持ってきたどの商品よりもダントツで損した商品になってしまいました。

売却タイミングも遅かったと思っています。ただ、その後も日本国債価格の下落は続いているので、今考えれば「まだマシな売り時だった」とも言えます。


何が失敗だったのか

振り返ると、失敗の原因は明確です。

① 市場(金利・インフレ)を読もうとした

「ゼロ金利が続くだろう」という予測のもとで投資判断をしていました。でも市場は誰にも読めない。2019年時点でここまでのインフレや金利上昇を正確に予測できた人はほとんどいなかったはずです。

これはiDeCoの商品選びの記事でも書きましたが、インフレも、それに伴う金利上昇も、全く読めないものです。

② 個人向け10年国債というセオリーを外した

元本保証で変動金利の個人向け10年国債を選んでいれば、金利上昇の恩恵を受けられた。「10年は長い」(実際はいつでも解約できますが)という感覚で投資信託を選んだのは判断ミスでした。

③ 余計なことをした

これが本質です。

現金とeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)+VYMというシンプルなポートフォリオで十分だった。そこに「定期預金の代わりになるかも」という発想で債券を加えたのが余計でした。

余計なことをすることは、リスクを増やすことと同じです。


シンプルが最強という結論

この失敗から改めて確信したことがあります。

現金+株式インデックスのシンプルなポートフォリオが、長期的に最も合理的です。

資産役割
現金(生活防衛資金)緊急時・暴落時の備え
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)長期の資産成長
VYM配当収入・分散

債券をわざわざ挟む必要はなかった。余計なものを加えるほど、管理も複雑になり、予期しないリスクも増えます。

20年の投資で出した、珍しいタイプの失敗でした。でもこの失敗があったから「シンプルに徹する」という考えが一層強くなってきました。


投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。

← 記事一覧に戻る