インデックス投資と高配当株投資、どっちがいいか【20年やった結論】
結論から言う。
初心者はインデックス投資一択でいい。
高配当株投資は否定しない。自分もVYMを7年保有していて、今や年間60万円の分配金が入ってくる。ただ、最初にどちらかを選べと言われたら、迷わずインデックス投資を勧める。理由を話す。
2つの違いをざっくり整理する
まず仕組みの話から。
インデックス投資は、市場全体に連動する投資信託やETFを買い続ける投資だ。オルカン(全世界株式)やS&P500がその代表例。分配金はほぼ出ず、利益は基準価額の上昇として資産に積み上がっていく。
高配当株投資は、配当・分配金の高い銘柄に投資する方法だ。VYMやSPYDのような高配当ETF、あるいは個別の高配当株がこれにあたる。保有しているだけで定期的に現金が入ってくる。
| インデックス投資 | 高配当株投資 | |
|---|---|---|
| 収益の形 | 基準価額の上昇(含み益) | 配当・分配金(現金) |
| 税金 | 売るまでかからない | 受け取るたびにかかる |
| 手間 | ほぼゼロ | やや多い(確定申告など) |
| 向いている目的 | 資産を増やす | キャッシュフローを作る |
インデックス投資が初心者向きな理由
トータルリターンが高い。
長期で見ると、インデックス投資のトータルリターンは高配当株投資を上回ることが多い。理由は単純で、高配当株は分配金として利益を外に出してしまうからだ。分配金には税金もかかる。
インデックス投資は配当を外に出さず、ファンド内部で再投資し続ける。複利の効果がそのまま乗り続ける。長期であればあるほど、この差は大きくなる。
考えることが少ない。
高配当株投資は、銘柄選びや配当金の管理、外国税額控除の確定申告など、インデックス投資より考えることが増える。初心者がいきなり取り組むと、複雑さに疲れて投資自体をやめてしまうリスクがある。
インデックス投資は「買って、積み立てて、放置」でいい。仕組みがシンプルなほど長続きする。
高配当株投資のリアルなメリット
高配当株投資には、数字には出てこない強みがある。
現金が入ってくる感覚が持てる。
含み益はあくまで画面の中の数字だ。売らない限り手元に来ない。それに対して分配金は、実際に口座へ振り込まれる現金だ。投資しているという実感を持ちやすい。
自分がVYMを持ち続けているのも、この感覚が理由のひとつだ。年4回、分配金が入ってくるたびに「ちゃんと機能している」という確認になる。
取り崩しの苦手意識を乗り越えられる。
資産形成をしていると、「貯める」ことには慣れる。でも「使う」ことが思っている以上に難しい。せっかく増えた資産を自分で削っていくのは、心情的にきつい。
高配当株の分配金は「勝手に入ってくる現金」なので、取り崩す感覚がない。自分の場合、「VYMの分配金は自由に使っていい」と決めてからようやく、投資が生活と繋がった感じがした。
(詳しくはこちら:オルカンとVYMの2軸で投資する理由)
日本の高配当株はどうなのか
「高配当株投資」と聞いたとき、米国ETFだけでなく日本の高配当株を思い浮かべる人もいるだろう。NTT、三菱UFJ、JTのような銘柄や、日本の高配当ETFがそれにあたる。
実は自分も昔、1577(NEXT FUNDS 野村日本株高配当70)という日本株の高配当ETFを保有していた時期がある。国内の予想配当利回り上位70銘柄に投資するETFだ。
ただ、いつの間にか売却していた。理由はひとつではないが、正直なところ「自分にはしっくりこなかった」という感覚だ。70銘柄という数は多いようで、バリュー株・景気敏感株に偏りやすく、分散の手応えが薄かった。配当もそこまで安定していなかった。
今の感覚を整理するとこうなる。
日本に、VYMやSCHDに相当するような商品がない。
VYMは400銘柄以上に分散し、経費率は0.06%。SCHDは増配銘柄に絞った設計で、長期リターンも高い。この水準の商品が日本にはまだない。
「米国ETFにこだわる必要はない」とは思っている。ただ、日本の高配当ETFと比べると、VYMやSCHDの方が完成度が高いのが現実だ。
では日本の個別高配当株を自分で組み合わせて作ればいいかというと、それはそれで難しい。銘柄分析、入れ替え判断、税務管理と、やることが一気に増える。シンプルな投資から離れていく。本末転倒だと思っている。
だから自分はVYMで落ち着いている。
20年やった自分のポートフォリオ
自分の現在の形はこうだ。
- オルカン(積立):毎月積み立て継続。長期の資産成長を狙う
- VYM(保有のみ):買い増しはほぼ止めている。分配金を生活に使う
インデックス一本ではなく2つ持っているのは、理論的な最適解を目指したからではなく、「自分が続けられる形」を選んだ結果だ。
VYMの分配金は今年、年間60万円を超えた。これが毎年自動的に入ってくる安心感は大きい。ただ、資産の伸びという意味ではオルカンが主役だ。
(VYMの実績はこちら:VYM分配金、年間60万円の実績公開)
結局どっちを選ぶべきか
タイプ別に整理するとこうなる。
インデックス投資が向いている人
- 投資を始めたばかり
- 手間をかけたくない
- 資産を最大限に増やしたい
- 20〜40代で、まだ取り崩しまで時間がある
高配当株投資が向いている人
- 定期的な現金収入が欲しい
- 取り崩しが苦手で、資産を使えない悩みがある
- 確定申告など多少の手間を許容できる
- インデックス投資をすでにやっていて、追加で始める
「どっちか一方しか選べない」と考える必要はない。インデックス投資をメインにしながら、資産が増えてきたら高配当株を加える、という順番が自分には合っていた。ちなみに同じ「不労所得」でも不動産投資をやらない理由は別に書いている。
まとめ
- 初心者はインデックス投資一択。シンプルで長続きしやすい
- 高配当株投資は「キャッシュフロー」を作るための手段
- トータルリターンはインデックスの方が高くなりやすい
- 「現金が入ってくる安心感」は高配当株ならでは
- インデックスをメインに、余裕ができたら高配当株を加えるのが現実的
どちらが正解かより、自分が続けられる形かどうかが大事だ。投資は続けることが一番の戦略だと、20年やってそう思っている。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。