子供のNISA、わが家は720万円を3人に投資した話【ジュニアNISA実録】
子供のお金、どうしていますか??
わたしには子供が3人います。児童手当は、長いことただ銀行で貯金してました。とりあえず、貯金しておいたのが正直なところです。
それが変わったのが2020年頃。きっかけは2つありました。
ひとつは、ジュニアNISAの廃止が決まったこと。廃止と聞くと「もう使えない」と思いますよね。自分も最初はそう思いました。でも逆だったんです。廃止が決まったことで、それまで一番のネックだった「18歳まで引き出せない」という縛りがなくなることになった。使いにくかった制度が、皮肉なことに廃止のおかげで使えるものに変わった。すごくないですか?
もうひとつは、オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))が出てきたこと。これ1本で世界中に分散できて、コストも安い。子供の長いお金を預けるなら、これがいいなと思っていました。
この2つが揃って、かつ投資をしていた実績があり、15年以上も寝かせるお金なら、銀行に置くよりオルカンにかけたほうがいい、と。
2021年、子供3人分のジュニアNISA口座を開設して、貯めてあったお金を3年使って全部オルカンに入れました。3人合わせて元本720万円。
それが今、約1,500万円になっています。(すごいよ!世界経済)
制度の細かい話は、正直、証券会社のサイトを見たほうが正確です。なのでここでは、子供3人分のお金を実際に投資してきた親として、何を考えて、どうやって、今どうなっているのかを書きます。
子供のお金、貯金してます?
うちは児童手当をオルカンに入れて720万円が約1,500万円に。実際にやったことを順番に話すよ。
この記事の目次
- わが家の家族構成と、貯まっていた児童手当
- 実際に何をやったか:720万円をオルカンに入れた
- ジュニアNISA、廃止された後どうなった?
- 2027年スタートの「こどもNISA」へ、どう繋いでいくか
- いちばん悩んでいること:このお金、いつ子供に渡すか
- まとめ:子供のお金は「貯める」より「育てる」
わが家の家族構成と、貯まっていた児童手当
わたしには子供が3人います。今は上から高校3年、高校1年、中学2年。だいぶ大きくなりました。
この3人のために、コツコツお金を貯めていました。中身は、児童手当・お年玉・お祝いでもらったお金・余裕のある時に貯めたお金、そういうのを全部子供用の口座に入れていた感じです。
2021年の1月時点で、その残高が610万円ありました。
改めて数字にすると、けっこうな額ですよね。自分でもびっくりしました。でもこれは、入ってきた児童手当を使わずに置いておいただけ。それでこれだけ貯まる。児童手当(3人分)って、地味にすごい。
そもそも児童手当って、いくらもらえてたっけ
子供がいる家庭にはおなじみですが、念のため整理しておきます。
児童手当は、子供を育てている家庭に国からお金が支給される制度です。金額はその時々の制度で変わってきました。基本のラインはこんな感じ。
| 年齢 | 月額(基本) |
|---|---|
| 3歳未満 | 15,000円 |
| 3歳〜小学生 | 10,000円(第3子以降は15,000円) |
| 中学生 | 10,000円 |
これを子供1人につき、コツコツもらい続ける。3人分ともなると、トータルではかなりの額になります。
「子ども手当」って呼ばれてた時期があった
ちょっと余談ですが、覚えている人もいると思います。
2010年から2012年にかけて、「子ども手当」という名前で支給されていた時期がありました。所得制限なしで、月13,000円。当初の公約は月26,000円という話もありましたが、そこまではいきませんでした。
その後2012年に、また「児童手当」という名前に戻って、所得制限も復活しました。名前が行ったり来たりして、ややこしかった時期です。
2024年から、もらえる範囲が広がった
そして2024年10月から、児童手当が大きく拡充されました。
- 所得制限の撤廃(高所得世帯ももらえるように)
- 支給対象が高校生年代まで延長
- 第3子以降は月3万円に増額
うちは子供が3人なので、3人目はこの「月3万円」の対象です。ありがてぇ。
で、ここからが本題
こうやって入ってくる児童手当。短期で使う予定がないなら、長く寝かせられるお金です。
長く寝かせられるお金は、投資ととても相性がいい。これが今回の話の出発点です。
ここまで読んで、勘のいい人はもう気づいてると思います。
「児童手当、来年(2027年)から始まるこどもNISAで運用していけばいいんじゃないか」って。
そうなんです。まさにそれ。これからの児童手当は、こどもNISAで育てていくのが正解になりそうなんです(こどもNISAの中身は記事の後半でちゃんと書きます)。
でも、いきなり「やりましょう」と言われても不安ですよね。ほんとに増えるの、家計は回るの、と。
だからこの記事では、自分が今までジュニアNISAで実際にオルカンを積み立ててきた実績と、その時のリアルな家計のところを、包み隠さず語っていきます。これから始める人の、生きた参考になればと思って。
実際に何をやったか:720万円をオルカンに入れた
なぜ2021年だったか
ジュニアNISAの廃止が決まったのが2020年。新規で買えるのは2023年末まで、という話になりました。
つまり、残された時間は2021・2022・2023の3年だけ。
ジュニアNISAは年間80万円まで。子供3人だと、1年で最大240万円。3年フルに使えば、240万×3年=720万円。
「どうせ廃止されるなら、残った3年で枠を使い切ろう」。そう決めました。
中身はぜんぶオルカン
買ったものは、全部オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))です。ほかには何も買っていません。子供の長いお金なら、これ1本で十分だと思っていました。
買い方もシンプルで、毎年1月のはじめに一括で買う。タイミングを計ったりはしていません。
| 年 | 投資額(3人合計) |
|---|---|
| 2021年1月 | 240万円 |
| 2022年1月 | 240万円 |
| 2023年1月 | 240万円 |
| 合計 | 720万円 |
お金の出どころ
「720万円も、どこから出したの?」と思いますよね。
ほとんどが、もともと子供用に貯めてあったお金と、その後も入ってくる児童手当です。
| 時点 | 金額 |
|---|---|
| 2021年1月時点の子供貯金 | 610万円 |
| 2021年に入ってきた児童手当など | +72万円 |
| 2022年に入ってきた児童手当など | +42万円 |
| 2023年に入ってきた児童手当など | +42万円 |
| 原資の合計 | 約766万円 |
つまり、新しく自分の財布から足したお金は、ほぼゼロ。もともとあった子供のお金を、銀行からオルカンに移し替えただけです。
で、家計はキツくなかったのか
ここが聞きたいところだと思います。「720万円も投資に回して、家計は大丈夫だったの?」と。
結論、まぁ、問題はなかったかなです。
というのも、わが家は児童手当が入ってきたら、その都度ふだん使いの口座とは別のネット銀行(うちの場合はソニー銀行)に移して、家計とは完全に別管理にしていました。最初から「これは子供のお金、生活費とは別」と分けてあったので、いざ投資に回すときも、家計の財布には一切手をつけていません。だから日々の暮らしは何ひとつ変わっていない。(家計管理がうまくいってるってことですね)
メンタル的にも、不安はあまりなかったです。自分自身、その時点で十数年インデックス投資を続けてきた実績があったので、ジュニアNISAの非課税枠が使えるぞーと考えてました。
逆に言うと、生活費や近いうちに使う予定のあるお金は、絶対に入れちゃダメです。長く寝かせられるお金だからこそ、株に置ける。ここだけは外さないでほしいところです。
やっぱり家計管理ですね。
で、今いくらになったか
2021年から積み立てて、今(2026年)。
3人合わせて、約1,500万円になっています。1人あたり約500万円。
元本720万円が、約1,500万円。すごいよ、ほんと。世界経済に乗っかっていただけで、ここまで増えました。
ジュニアNISA、廃止された後どうなった?
「廃止されたら、持ってるオルカンはどうなるの?」
当然の疑問ですよね。自分もあんまりよくわかってなかったです。せっかく増えてるのに、強制的に売らされたりしないか、と。
結論から言うと、何も起きません。持ち続けられます。
18歳まで非課税。しかも引き出し制限まで外れた
廃止後も、ジュニアNISAで買ったオルカンは、その子が18歳になるまで非課税で持ち続けられます。勝手に売られることもないし、税金がかかることもない。
継続管理勘定ってところに自動で移っているようです、そういえば楽天証券からそんなメールが来てましたね。
そしてここがポイントなんですが、廃止に合わせて2024年から「18歳まで引き出せない」という縛りもなくなりました。つまり、いざとなれば途中でも非課税で引き出せる。
冒頭でも書きましたけど、結局いちばん使いやすくなったのが廃止後っていう。皮肉な話です。
なので、わが家は今のところ何もしていません。放置です。非課税のまま、ただ持ってるだけ。
だったのが、子供NISAが出てきたので、多少方向性を変更することになりそうです。
2027年スタートの「こどもNISA」へ、どう繋いでいくか
こどもNISAって何?
2027年1月から、「こどもNISA」という新しい制度が始まる予定です。ジュニアNISAの生まれ変わりですね。
今わかっている範囲だと、こんな内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 0〜18歳 |
| 年間投資枠 | 60万円(総額600万円) |
| 非課税期間 | 無期限 |
| 18歳になったら | 成年の新NISAへ移行 |
※これは2025年12月に閣議決定された税制改正大綱の段階の情報です。細かいルールはまだ確定していない部分があるので、最終的には公式の発表を確認してください。
で、児童手当はこどもNISAで運用すべきか
ブリッジで投げた問いに、自分なりの答えを出しておきます。
ジュニアNISAを実際にやってきた自分が思うに、家計管理さえできていれば、児童手当をこどもNISAで運用するのは現実的な正解だと考えています。商品はオルカン1本で十分。じゅうぶんな運用期間さえ取れれば、かなりのプラスが期待できるはずです。
自分の場合は、子供がもう18歳を迎えつつあるので、こどもNISAは少しだけ使わせてもらう程度になりそうです。でも、もし今うちの子が小さかったら、迷わず児童手当をまるごとこどもNISAで運用するでしょう。これが来年からの最適解じゃないかな、と思っています。
わが家が考えている作戦
今わが家には、ジュニアNISAで買ったオルカンが、1人あたり約500万円あります。これは18歳までは非課税ですが、18歳になると非課税の箱から出ていくことになります。
そこで考えているのが、こうです。
既存のオルカンを年60万円ずつ売って、その分をこどもNISAで買い直す。
こうすれば、18歳より先まで非課税の箱に入れておける。せっかく増えた資産を、できるだけ長く非課税で運用したい、という発想です。
ただ問題は、時間が足りないこと。
計算してみたら、600万には全然届かなかった
こどもNISAは年60万円まで。うちの子たちは、もうそこそこの年齢です。18歳までに、いったい何年こどもNISAを使えるのか。
| 子 | 現在 | 18歳まで | こどもNISAで移せる最大額 | 今あるオルカン |
|---|---|---|---|---|
| 上の子 | 18歳 | なし(対象外) | 0円 | 約500万円 |
| 真ん中 | 16歳 | 約3年 | 180万円 | 約320万円 |
| 下の子 | 14歳 | 約5年 | 300万円 | 約200万円 |
見ての通り、こどもNISAの総額600万円には全然届きません。上の子はもう対象外だし、真ん中も下の子も、年齢的に残り時間が短い。
こどもNISAを活かすなら、いちばん時間のある下の子が、手間はかかるけど節税効果は大きそう、ということになります。
移しきれない分は、無理に動かさない
「じゃあ、こどもNISAに移せない分はどうするの?」
これは、何もしません。
18歳になると、こどもNISAに移しきれなかったオルカンは、自動で課税口座に移ります。ここで大事なのは、この移管そのものでは税金はかかりません。売る必要も、買い直す必要もない。
しかも、移った時点の値段が新しい取得価格になります。それまでに増えた分(含み益)には、将来も税金がかかりません。税金がかかるのは、課税口座に移った後にさらに増えた分を、売ったときだけです。
だったら、無理に動かさず、そのまま市場に置いておくほうがいい。市場にさらされ続けているほうが、長期的にはリターンが大きいからです。余計なことをして失敗した経験は、債券で30万円損した話に書きました。シンプルが一番です。
おまけの裏ワザ:市場が下がった時こそ移すチャンス
ここからはちょっとマニアックな話です。
課税口座に移ったオルカンを、新NISAに移したい、と思ったとします。普通なら、売ると利益に税金(約20%)がかかる。でも、オルカンが含み損になっている時なら話が変わります。
下落のときって、安く買い直せる。税金ゼロで売れる。この2つが同時に起きるんよね。暴落、悪いことばかりじゃない。
含み損で売れば、利益が出ていないので税金はゼロ。そのまま新NISAで買い直せば、実質的にタダで非課税の箱に移せる。日本にはアメリカのような「30日以内の買い直し禁止ルール」がないので、これができます。
しかも、安い状態で新NISAに入れておけば、そこから値段が戻った分はまるごと非課税。暴落は節税のチャンス!?
「タイミングを読むな」といつも言ってるのと矛盾するんですが、理論的にはこれは正しいはず。と、思いたい。
※注意点を3つ。
- 「下がってる」の基準は、買った時ではなく課税口座に移ったときの値段より下、ということ。
- 新NISAは年360万円まで。一気には移せません。
- そもそも、これを実行する頃には、本人がもう大人になって自分の新NISAを持っている時期なので、親が勝手にどうこうするのは難しい。
いうて金額的にそんな大きくないので、機会があればってことで。
⚠️ 1つだけ、まだ確定していないこと
正直に書いておきます。
今持っているジュニアNISA(継続管理勘定)と、新しいこどもNISAが、どう併存するのか。 ここのルールが、まだ大綱の段階でハッキリしていません。
なので、上に書いた作戦も、あくまで「今わかっている情報をもとに、こう考えている」という段階です。制度が固まったら、見直すかもしれません。そこはご了承ください。
いちばん悩んでいること:このお金、いつ子供に渡すか
ここからが、自分が今いちばん悩んでいるところです。まだ答えが出ていません。
前提:大学費用は別
まず前提として、大学などの教育費は、これとは別に用意しています。
つまりこの1,500万円(1人あたり約500万円)は、大学費用とは別のお金です。子供にとっての、人生のスタートを支える資産、というイメージです。
だからこそ、いつ渡すかが難しい。
案①:本人に「お金を扱う素地」ができた時
ひとつめの案は、子供自身が「お金を扱える人間」になった時に渡す、というもの。
たとえば、子供が自分からNISAのことを調べてきた時。NISA口座は1人1つしか持てないので、そういうタイミングは渡すきっかけになりそうです。
ただ、渡す頃には800万〜1,000万円くらいになっている可能性がある。貯金の習慣もない人間に、いきなり1,000万を渡すのは、流石にやばいと思う。
なので条件として、せめて本人が、自分の力で200万円くらい貯めていること、くらいは付けたい。お金を扱える素地ができてから渡す。そんなイメージです。
案②:35歳前後
もうひとつは、年齢で区切る案。
結婚、住宅、教育費、老後。そういうお金のことを本格的に意識し始めるのが、だいたい35歳前後だと思っています。その2〜3年前くらいに渡しておくと、ちょうど活きるんじゃないか、と。
たしか何かの本でも近いことが書いてあった気がするんですが、出典は思い出せません。でも自分の感覚とも一致しています。
結論:まだ決めていない
で、結局どうするか。まだ決めていません。
たぶん、案①と案②の合わせ技になる気がしています。「お金を扱える素地ができていて、かつ35歳前後」みたいな。
自分自身、どう取り崩していくかをずっと考えてきました。その話は新NISA出口戦略にまとめています。子供のお金も、結局は同じで、「どう増やすか」より「どう渡すか・どう使うか」のほうが、ずっと難しい問題なんだと思います。
まとめ:子供のお金は「貯める」より「育てる」
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 児童手当は長く寝かせられるお金。投資ととても相性がいい。
- わが家は2021〜2023年、子供3人分のジュニアNISAでオルカンを720万円分購入。今は約1,500万円。
- ジュニアNISAは廃止されたが、18歳まで非課税で持ち続けられる。引き出し制限も外れて、むしろ使いやすくなった。
- 2027年からのこどもNISAへは、年60万円ずつ移して非課税期間を延ばす作戦。ただし年齢的に全額は移せない。
- 移しきれない分は課税口座でそのまま運用。市場に置いておくのが一番。
- いつ子供に渡すかは、まだ答えが出ていない。これからの宿題です。
子供のお金は、ただ貯めるだけじゃなく、育てることができる。それを身をもって実感した10年でした。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。