VYM分配金の使い道を全部公開:お金を使う練習、1年半でわかったこと

1年ちょっと前、「VYMの分配金は、好きに使っていい」と決めました。その話は以前の記事に書いたとおりです。

で、今日は続きです。「実際、何に使ったの?」という話。

結論から言うと、この1年半で約92万円を使いました。ひげ脱毛、モニター、革のカバン、子どもの修学旅行、車検……。並べると、たいして派手じゃありません。でも、この”派手じゃない使い方”の記録こそが、自分にとって大事なものになりました。

そして正直に白状すると、いちばん最初に使った19万円が、何に消えたのか思い出せません。 記録していなかったからです。今日はその失敗も含めて、この1年半の使い道を、ぜんぶ書いていきます。

つみたていぬ

お金、増やすのは得意やのに"使う"のが苦手な人、おらん?
そんな人が実はいるんです、そこでVYMの分配金を実際に使ってみた記録です。

少し、前提の話をさせてください。

一般人が投資である程度成功するための道筋は、実はシンプルです。節約して、貯金して、できるだけ多くを投資に回す。 これだけ。私もそうやって、20年かけてここまで来ました。

ところが、ある程度の資産まで来ると、今度は逆のフェーズが始まります。貯めたお金を、使っていく番です。

ここで、とんでもなく邪魔をしてくるものがあります。「節約」のマインドです。

皮肉な話で、ここまで資産を増やしてくれた最大のエンジンが、この「できるだけお金を使わない」という習慣でした。でも、使うフェーズに入った瞬間、その同じ習慣がいちばんの心の枷(かせ)に変わるんです。アクセルだったものが、そのままブレーキになる。長くやってきた人ほど、これが外せません。(自分でもどういうジレンマって思ってます)

だから私は、いきなり贅沢に走るんじゃなくて、まずこの枷をほぐすことから始めました。「自分が納得できる、コスパに合ったお金の使い方」を、少しずつ模索していった。その実際の記録が、これから書く使い道です。


この記事の目次

  1. なぜ「分配金」だけは使えたのか
  2. 実際、何に使ったのか【全部公開】
  3. 使ってみて、わかったこと──満足度の「方向性」がちがう
  4. 記録して、はじめて見えてくるもの
  5. 「やりたいことリスト」と「ほしいものリスト」を作っておく
  6. まとめ:増やすことと、使うこと

なぜ「分配金」だけは使えたのか

念のため、以前の話を短くおさらいします。(詳しくはこちら

資産を取り崩すのは、本当に怖い。自分で株や投信を「売る」となると、手が止まります。税金もかかるし、長年育てた含み益を削る感覚がどうしても拭えない。

でも、VYMの分配金は違いました。 これは自分で売るんじゃなくて、年4回、勝手に入ってくるお金です。いわば「向こうから出てきてくれる」お金。

だから、取り崩しが怖い自分でも、これなら使える気がした。2024年の暮れに「VYMの分配金は、自由に使っていい」と決めて、これを「お金を使う練習」と呼ぶことにしました。

とはいっても、興味のない人には、まったく興味のない話だと思います。お金の価値の引き出し方は人それぞれですし、「ふーん、この人はこんな感じなんだー」くらいに思ってもらえたら十分です。多少のヒントにはなるかもしれませんが……まあ、その程度のものとして読んでください。

じゃあ実際、何に使ったのか。本題はここからです。

実際、何に使ったのか【全部公開】

まず、この1年半の使い道を一覧にしました。

VYM出金(分配金を使った額)の一覧表

時期金額使い道
2024年12月19万円記録なし(たぶん子供の塾の冬季講習代)
2025年3月14万円ひげ脱毛 + ウルトラワイドモニター
2025年6月・9月28万円楽天株(優待目的)8万 / 革のカバン 11万 / 子供の修学旅行代 7万
2025年12月16万円ひげ脱毛(継続)+ 車検代 10万
2026年3月15万円子供のiPad代 9万 / 無印良品のベッドフレーム 6万

合計、約92万円。では、ひとつずつ。

2024年12月:19万円 ── いきなりの失敗

記念すべき1回目。じつは以前の記事で「冬季講習代に使った気がする」と書きました。でも、記録していなかったので、本当に冬季講習だったのか、いくら使ったのか、確証がない。たぶんそうだろう、という記憶だけ。

せっかく「使う練習」と意気込んで始めた初回が、これ。使ったのに、何も残っていない。 これがいちばんもったいなかった。この反省で、翌年から記録を始めることになります(その話は後半で)。

2025年3月:ひげ脱毛+ウルトラワイドモニター(14万円)

ここから記録あり。

ひげ脱毛は、長年「絶対楽になるやろうな、やってみたいな、でもお金かかるしな」と後回しにしてたやつです。毎朝の髭剃りが地味にストレスだったので、思いきって。これは完全に自分のための出費。

ウルトラワイドモニターは、作業環境のアップグレード。横長の画面ひとつで、世界がちょっと変わりました。

どちらも「なくても死なないけど、あると毎日ちょっと快適」。節約マインドだと真っ先に削るやつです。そこにあえて使えたのが、自分的には大きい一歩でした。

2025年6月・9月:楽天株・革のカバン・修学旅行(28万円)

  • 楽天株 8万円(優待目的) … お気づきでしょうが、これ、使う練習なのに投資してます(笑)。SBIに残ってる個別株の片割れがこれ。優待目当てなので、半分は娯楽みたいなものだと思ってください。
  • 革のカバン 11万円 … 長く使えるいいやつを、ひとつ。安いカバンを数年ごとに買い替えるより、結局これでいい。「コスパに合う」を自分なりに納得して買えた一品です。
  • 子供の修学旅行代 約7万円 … 一括か毎月積立かで選べましたが、ちょうど分配金が入ってきた時期なので、これも分配金から、心おきなく。

2025年12月:ひげ脱毛(継続)+車検代(16万円)

脱毛は継続ぶん。そして車検代10万円

車検なんて、いちばん”ワクワクしない出費”です。でも、これを分配金でまかなえると、家計の負担感がまるで違う。地味な特別支出こそ、分配金の恩恵が効くと実感しました。

2026年3月:子供のiPad・無印良品のベッドフレーム(15万円)

  • 子供の学校で使うiPad 約9万円 … 今はiPad買わされるんですね、結構な出費(教育費)をまかなえました。
  • 無印良品のベッドフレーム(セミダブル)6万円 … 前からちょっとベッドを大きくしたかったんだ、睡眠環境への投資は効果抜群ですね、満足度かなり高いです。

こうして並べてみると、派手な浪費はひとつもありません。脱毛、モニター、カバン、車検、子供のもの、ベッド。 等身大もいいところ。でも、これでいいんだと思っています。

使ってみて、わかったこと ──満足度の「方向性」がちがう

1年半ぶん使ってみて、見えてきたことがあります。同じ金額でも、満足度の”方向性”がちがう、ということ。そして総じて言えるのは——どの使い方も、かなり満足度が高かったんです。

方向性①:自分のほしいもの ──満足度が高い

自分の場合、「毎日ちょっと効いてくるもの」が、いちばん満足度が高かったです。

  • ひげ脱毛 … 毎朝の手間が減る。効果が毎日続く。時間を買っている感覚に近い。
  • ウルトラワイドモニター … 座るたびに快適。
  • 無印良品のベッドフレーム … 毎晩の睡眠。

共通点は、一度きりじゃなく、その後ずっと地味に効き続けること。派手な一発の贅沢より、こういう「日常の底上げ」のほうが、自分には合っていました。ほしいものを、納得して買えた満足感です。

方向性②:分配金で株を買う ──意外な発見

これは自分でも意外でしたが、優待目的の楽天株を分配金で買うのが、満足度高めでした。

楽天の優待が結構強い、というのもあります。でもそれ以上に、買い方そのものが良かった

ふつう株を買えば手持ち資金が減りますが、これは分配金から出した。手元のお金を1円も減らさずに、優待株が手に入る。 しかも元手が”勝手に入ってきた分配金”なので、株価が下がっても、まったく気にならない。 「まあ、湧いたお金で買ったしな」と思える。使う練習のはずが投資に戻ってる、というツッコミはありつつ(笑)、これはこれでしっくりくる使い方でした。

方向性③:生活費よりの出費 ──家計のクッションになる

車検代やiPad代、修学旅行代みたいな生活費よりの出費。これは「ほしい!」という満足とは別物です。

でも、これがじつは効くんです。こうした出費を分配金でまかなえると、家計のクッションになる。まとまった出費が来ても家計が揺れない。年間の家計管理に、かなり貢献してくれました。

満足の種類は違うけど、これも立派な満足。むしろ、地味にいちばんありがたい使い道かもしれません。

気づいたこと:そういえば「旅行」がない

並べてみて、自分でも意外だったことがあります。

旅行が、ひとつもない。

お金を使うとなると、多くの人がまず思い浮かべるのは旅行じゃないでしょうか。でも自分の1年半を見返すと、見事にゼロ。脱毛、モニター、カバン、ベッド……ぜんぶ「日常」側のものばかりなんです。

これはたぶん、自分は”非日常”より”日常を充実させる”ほうが向いている、ということなんだと思います。旅行みたいな一回きりの体験より、毎日ちょっと良くなるほうが、自分には効く。使ってみて、初めて分かった自分の”型”でした。

——とはいえ、これで決めつけるのも違う。旅行みたいな非日常にも、ちゃんとチャレンジはしていきたいとは思っています。やってみたら、案外こっちが一番かもしれない。それを確かめるのも、お金を使う練習のうちですから。

で、ぶっちゃけ一番は?

ここまで偉そうに「満足度の方向性が〜」と語っておいてなんですが。

1年半でいちばん満足度が高かったのは、ひげ脱毛です。

これはもう、ダントツ。毎朝の「あ〜剃らなあかん」が消えた。たったそれだけのことが、こんなに快適とは思わなかった。正直、もっと早くやればよかった。

よく、お金持ちの人が「時間を買う」って言いますよね。新幹線とか、食洗機とか、家事代行とか。正直これまで、自分にはその感覚がまったくピンと来ていませんでした。「べつに自分でやればええやん」と思ってた側です。

でも、脱毛で初めて分かった。毎朝の数分が、この先ずっと、まるごと返ってくる。「あ、これがよく言われる”時間を買う”ってやつかー」と、生まれて初めて実感できたんです。

笑っちゃうくらい地味な答えですけど、これが自分の本音です。高い時計でも旅行でもなく、脱毛。 お金を使う練習をして、いちばん最初にハッキリ分かった「自分の満足」が、これでした。

で、ここで唐突なんですが。

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まさかインデックス投資の記事を読みに来て、ここから脱毛を始める人がいるとは1ミリも思っていません。思っていませんが、まあ、せっかくなので。記事のど真ん中に、唐突に貼っておきます。

……と、ふざけて書きましたが。少しだけ真面目な話を。

インデックス投資家って、コスパに超シビアな人が多いですよね。信託報酬0.1%の差を気にする人たちです。

その目線でも、脱毛はコスパが良かった。 一度やれば、毎朝の髭剃りの手間もカミソリ代も、この先ずっと減り続ける。払うのは一回、リターンは毎日。 考え方は”低コストで長期リターン”そのもの。インデックス投資と、実は相性がいいんです。(※それでも、ここから始める人は少数派でしょうけど)

記録して、はじめて見えてくるもの

まずは「何に使ったか」を残す(これはやってる)

2024年の19万円が行方不明になった反省で、2025年からは使ったお金を全部記録するようにしました。

記録にはNotionを使っています。といっても大げさなものじゃなくて、買ったもの・価格・支払い方法・日付をメモしておくだけ。たとえば、さっきのベッドフレーム。実際の記録がこれです。

Notionでのベッドフレームの購入記録

支払い方法のところに「2026/3 VYM」とあるのが分かるでしょうか。この分配金で払った、という記録です。ついでに無印良品週間の10%OFFまでメモしてある。我ながら、ちゃんと記録してます(笑)。

これがあるのとないのとで、ぜんぜん違います。紙のメモでもいいんですが、Notionだとデータの追加も修正も手間がかからないし、見返すのもラク。自分はスマホよりPCで開くことが多いです。

で、思い立ったときに「去年これに使ったなあ」と眺められる。これがいいんです。逆に記録がないと、2024年の19万円みたいに、何に使ったのか分からなくなる。せっかく使ったのに、手元に何も残らない。 それだけは、ちょっともったいなかった。

本当にやりたいのは、ここから(まだやってない)

で、ここから先は構想の話です。まだやれてませんけど。

使い道と一緒に、満足度も記録していきたいんです。5段階でいい。「脱毛=5」「あの外食=2」くらいの雑なやつで。

なんでそんなことをするかというと——これを何年か溜めていけば、「自分は何にお金を使うと、いちばん価値を引き出せるのか」が、だんだん見えてくるはずなんですよ。

同じ1万円でも、自分にとって当たりの使い方と、ハズレの使い方がある。それが数字で残っていれば、当たりに寄せて、ハズレを減らせる。同じ金額から引き出せる満足が、年々増えていくことになる。

実際のところ、「お金の使い方」を相談できる人って、あまりいないと思うんです。「どう増やすか」を語る人は山ほどいるのに、「どう使うか」を一緒に考えてくれる人は、ほとんどいない。

しかも、自分の価値観に合った使い方なんて、他人に提案してもらえるものでもない。脱毛が刺さるか、旅行が刺さるかは、人それぞれ。だったら結局、自分で実際に使ってみて、確かめるしかないんですよね。

だから当面、お金を使う練習でやりたいのはシンプルです。もっと豊かに使えるように、節約くせの”心のブレーキ”を、少しずつ外していくこと。満足度の記録もしつつ、ゆっくりやっていきます。

「やりたいことリスト」と「ほしいものリスト」を作っておく

もうひとつ、最近やっていて良かったことを。

「やりたいことリスト」と「ほしいものリスト」を、先に作っておく。 これです。

分配金は、年4回、勝手に入ってきます。でも、いざ入ってきた瞬間に「さて、何に使おう?」とゼロから考えると、だいたい思いつかない。

だから、興味のあることや、ほしい物をストックしておくんです。

  • ほしいものリスト … モニター、革のカバン、ベッド……「いつか欲しいけど、まあいいか」で後回しにしてるもの。値段も一緒にメモ。
  • やりたいことリスト … 脱毛みたいに、お金で時間や快適さを買えるもの。

このリストも、記録と同じNotionで管理しています。使ったお金の記録と、これから使いたいリストが同じ場所にある。「使った→次これ」がひと続きで見られるので、これが地味に気持ちいい。

こうしておくと、分配金が入ったときに「お、次はこれだな」とすぐ決まる。 しかも、リストを眺めている時間そのものが、地味に楽しい。「次の分配金で、あれをやろう」という楽しみが、年4回やってくるわけです。

節約マインドが染みついた人間にとって、これは大きい。“使うことを、あらかじめ楽しみに変えておく”。心のブレーキをほぐすのに、いちばん効いた工夫かもしれません。

まとめ:増やすことと、使うこと

1年半、約92万円。脱毛、モニター、カバン、子供のもの、車検、ベッド。並べてみれば、本当に等身大の使い方でした。

でも、この練習で確実に変わったことがあります。「お金を使う」ことへの、心のブレーキが、少しずつ外れてきた。 あの「できるだけ使わない」という20年来の習慣が、ようやく緩んできた感覚があります。

大事なのは、たぶんこういうことです。

  • 増やすのは、オルカンの積立にまかせる(こっちは今も淡々と続けてます)
  • 使う練習は、VYMの分配金でやる(勝手に入ってくるから、使える)

増やすことと、使うこと。相反するこの2つを、別々の財布で同時にやる。 これが、今の自分にいちばん合っているやり方です。

取り崩しそのものの設計は新NISA出口戦略にもまとめています。「貯めてきたけど、使うのが怖い」という人は、よかったら。

——お金を使う練習、まだ始めたばかり。これからも、ゆっくり続けていきます。

投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。

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