iDeCo・確定拠出年金の商品選びで失敗しない方法:インフレ時代は株式一択が正解
iDeCoや企業型確定拠出年金を始めるとき、商品選びで迷った経験はありませんか。
「よくわからないから、とりあえず元本確保型にしておこう」
周りにもこういう人が多い。でも今の時代、その選択は大きなリスクを抱えています。
インフレが実感できる時代になった
日本は長くデフレが続いた国です。物価が上がらない時代が続いたので「お金をそのまま持っていても損しない」という感覚が根付いていました。
でも今は違います。
2026年3月の消費者物価指数は前年比+1.5%。2022年〜2024年にかけては2〜3%台のインフレが続いていました。電気代、食料品、日用品——日々の生活の中でじわじわと物価が上がっている感覚は、多くの人が実感しているはずです。
インフレとは、お金の価値が下がることです。
100万円が1年後に同じ100万円でも、買えるものが少なくなっている。これがインフレの本質です。
元本確保型を選ぶと、インフレに確実に負ける
確定拠出年金の商品ラインナップには、大きく分けて2種類あります。
| 種類 | 主な商品 | インフレへの強さ |
|---|---|---|
| 元本確保型(定期預金・保険など) | 定期預金型・保険商品・国内債券・バランスファンドなど | 弱い(実質目減り) |
| 価格変動型(投資信託) | 国内株式・外国株式インデックスファンドなど | 強い |
元本確保型とは、定期預金・保険商品のように元本が守られるかわりにリターンが極めて低い商品のことです。国内債券やバランスファンドも、リターンが低くインフレに勝てないという意味で同じ問題を抱えています。
インフレ率が1.5%のとき、定期預金の金利が0.1%だとすると、実質的な資産価値は毎年1.4%ずつ目減りしています。元本は減っていないのに、買える量は着実に減っていく。
デフレの時代はそれでよかった。物価が下がるか横ばいなら、元本が保たれるだけで十分でした。でも今のようにインフレが続く環境では、元本確保型を選ぶことは「緩やかに損をし続けること」と同じです。
今まで見えていなかったリスクが、インフレによって顕在化してきた。 これがiDeCoや確定拠出年金における元本確保型の本質的な問題です。デフレ時代に「安全」だったものが、インフレ時代には「リスク」に変わっている。社会の変化に伴って、商品選びの常識も見直す必要があります。
よくわからないから元本確保型、が一番危ない
周りを見ていると、確定拠出年金の商品選びを「よくわからないから元本確保型(定期預金など)にしておいた」という人が意外と多い。
気持ちはわかります。投資に詳しくなければ「元本確保」という言葉は安心に聞こえる。リスクを取りたくないなら元本確保型、という発想は自然です。
でも考えてみてください。
確定拠出年金は60歳まで引き出せません。20代・30代が今始めたとして、30〜40年にわたってお金がロックされます。その間、インフレが続けば、元本確保型の資産は実質的に毎年目減りし続けます。
30年間、毎年1.5%ずつ実質価値が下がり続けると、資産の実質価値は約**64%**になります。同じ金額なのに、使えるお金は3分の2以下になる計算です。
「よくわからないから元本確保型」は、長期で見ると最もリスクの高い選択かもしれません。
まず新NISAを先に埋める。iDeCoは後回しでいい
商品選びの前に、もっと大事なことを言っておきます。
基本スタンスは、新NISAを最優先に埋めることです。iDeCoは後回しで構いません。
新NISAは年間360万円、生涯1,800万円まで非課税で運用でき、いつでも引き出せます。対してiDeCoは60歳まで引き出せない。まず自由に使える非課税枠(新NISA)を使い切ってから、余力があればiDeCoや確定拠出年金を活用するという順番が正しいと思っています。
詳しくはこちらの記事でも書きました。
それでもiDeCoや企業型DCをやるなら、商品選びだけは絶対に間違えないでください。
断言します。株式一択が正解です
私の答えははっきりしています。
iDeCo・確定拠出年金の商品は、株式インデックスファンド一択。
特に外国株式インデックスファンドが最もおすすめです。理由はシンプルです。
- インフレに強い:株式は企業の実態資産に連動するため、インフレが進んでも価値が保たれやすい
- 長期リターンが高い:過去の実績では、長期では株式が最も高いリターンを出している
- 信託報酬が低いものを選べる:外国株式インデックスは低コストの商品が多い
「株式は値下がりするリスクがある」という声もあります。確かにそうです。でも60歳まで引き出せない制度の中で、30〜40年という長期で運用するなら、短期の値動きよりも長期のリターンと実質価値の維持を考えるべきです。
自分は企業型確定拠出年金を15年間、外国株式インデックス1本で運用してきました。その結果についてはこちらの記事で詳しく書いています。
まとめ:商品選びで人生が変わる
確定拠出年金は、商品選びを一度間違えると何十年もその影響が続きます。
| 選択 | 30〜40年後の実質価値 |
|---|---|
| 元本確保型(定期預金・保険など) | インフレに負けて目減りし続ける |
| 外国株式インデックス(価格変動型) | インフレに対抗しながら成長 |
会社に入って「確定拠出年金があります」と言われたとき、商品選びをしっかり考えてほしい。「よくわからないから元本確保型」では、今の時代は通用しません。
インフレが続く社会では、株式インデックスを選ぶことが最もリスクを抑えた選択です。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品・制度を推奨するものではありません。