暴落でも迷わない。たった一枚の「投資方針書2026年」【20年継続】
暴落・投資マインド投資をしていると、ついつい「儲かりそうな話」や、短期的な成果を求めてしまうものです。
でも、私がやっているのは長期投資。そんな誘惑に負けないように——「当初のゴールはどこだったか」を、年の途中で迷いそうになったときに立ち返るために、毎年「投資方針書」を作っています。
私はエクセルで作っていますが、スプレッドシートでも、紙でも、なんでもいいです。ルールは2つだけ。
- 途中で方針を変更しない
- もし変更するなら、考えて、考え抜いてから
今のところ、大きく道を外れたことはなく、市場からも退場していません。なので、自分にとってはちゃんと効果あり、です。
そんな自分の、2026年の方針書がこれです。ひと言でいえば——新NISAで年180万円、オルカンを淡々と買うだけ。それだけです。
すべては、正しい計画から始めよう。
20年かけて作った、ブレない方針を丸ごと公開します。
この記事の目次
これが、実際の方針書です
ごちゃごちゃ言いましたが、現物を見せたほうが早いです。2026年の方針書、これだけです。

……はい、たったこれだけ。毎年、極限までそぎ落として、余計なことは一切書いてません。
もちろん、人によって必要な部分が全然違うわけですが、私はできるだけシンプルにルールを作り、最低限の言葉で残しています。
ここから先は、この方針書の各行が何を意味しているのか、少しだけ解説します。
1. 資産計画:お金の「置き場所」を決める
まず、お金の置き場所から。3つに分けています(→普通の会社員が1億になるまで、銀行口座はこの形でした)。
- 今月使うお金:給与が入る地方銀行。残高20万円くらいで回して、超えた分を楽天銀行へ手で移します
- 現金プール:楽天銀行。金額を800〜1,000万円に保ちます。生活防衛資金も、特別費も、投資に回す前のお金も、ここに混ざっています。内訳はざっくりと管理してます
- 投資資金:プールから計画した投資金額を証券口座へ。年180万円の入金が目標です
生活防衛資金は、生活費の2年分で考えています(→生活防衛資金を貯めようぜ)。金額を先に決めているわけではないので、家族の状況が変われば動きます。
そもそも、聞かれ方で答えが変わります。割ったらまずい額なら200万円、あれば安心な額なら400〜500万円、実際に置いているのは800〜1,000万円。だから額を確定させずに、プールの金額だけを見ています(→普通の会社員が1億になるまで、銀行口座はこの形でした)。
そしてここがポイント。今は毎月の家計の黒字分を投資に回していますが、近い将来(1〜5年)にまとまったお金が要りそうとなったら、年180万円の投資額を見直します。たとえば「60万円を投資、120万円を貯金」にバランスを変えて、その分を生活防衛資金に上積みする。
投資額は、固定じゃなくていい。ライフプランに合わせて、毎年ここで微調整しています。
えっ、年間の貯金額もわからない、毎月の黒字額も予想できない、という方は——いますぐ家計簿つけてください。投資やってる場合じゃねー。
資産の目標額は、書きません
方針書には、資産の目標額を書きません。
「今年中に資産◯◯万円」は、相場が決めるものだからです。自分ではどうにもできないことを目標にしても、届いても届かなくても、自分の力とは関係がありません。
目標として書くのは、自分で決められることだけです。毎月15万円、年180万円を入れる。これは相場がどうなっても、自分の側で実行できます。実際にやっているのは積み立てだけなので、年の途中で特にやることはありません。
そして1年経ったら、実際にいくら入れたかを1行だけ書き足して、終わりです。
2025年の方針書の最後の行は、これでした。
結果 投資資金 +150万
これは増えた額ではありません。収入から支出を引いて、投資用に楽天銀行へ入れた額です。
このほかに、現金プールから100万円を出して投資に回しました。実際に投資へ入ったお金は、250万円でした。
資産がいくらになったかも、方針書には書いています。ただ、それは記録であって、目標ではありません。
2. 暴落への向き合い方:気にしない
方針書には、暴落についてこう書いてあります。
暴落は気にしない。気になるなら、リスクの取りすぎ。大きなお金が必要になったら、迷わず取り崩せ。
この短い一文に、20年の集大成が詰まっています。言い過ぎたかも、ですが、順番に。
まず「暴落は気にしない」。20年やってると、暴落は何度も来ます。でも、全世界に分散したインデックスは、これまで大きな下落を何度も経験しながら、そのあと回復してきました。だから、いちいち気にしない。むしろ「安く買えるバーゲン」くらいに思っておきます(このあたりは暴落が来ても売らないに詳しく)。
次に「気になるなら、リスクの取りすぎ」。それでも気になる時は、リスク許容度の問題。もし暴落で夜も眠れない、ってなっていたら、それはリスクの取りすぎ。株の比率が、自分のリスク許容度を超えてるサインです。完全にやってしまってるサインなので、株式比率を下げる必要あり。絶対に忘れないように、書いてます。
最後に「大きなお金が必要になったら、迷わず取り崩せ」。まとまったお金が要るなら、ためらわず売ればいい——と、自分に言い聞かせるために入れています。人生で「いざって時」に取り崩せないようでは、本末転倒ですからね。
たった一文ですが、相場が荒れるたびにここを読み返すと、自分の投資の基準を再確認できて、迷わずに済みます。
3. 投資計画:何を、どう買うか
買うものは、シンプルにオルカン1本。買い方だけ、少し工夫しています。
毎月15万円(積立枠10万+成長枠5万)を、家計の黒字から。ボーナスも入れて、年間でだいたい180万円です。これで新NISAの積立枠(年120万)は満額、成長枠も60万円ぶん埋まります。
ただ、新NISAの年間枠は360万円。全部埋めたいので、足りない180万円(360 − 180)は、年初に一括で埋めます。その資金が——昔から持っている、高コストのSMT海外株式を売ったお金です。
つまり、こういう流れ。
- 毎月:家計の黒字15万円 → オルカン(積立10+成長5)
- 年初:SMTを売却 → そのお金で、成長枠の残り180万円をオルカンで一括買付
言ってみれば、年初一括(SMT売却分)と、毎月のドルコスト平均法(家計の黒字分)のハイブリッドですね。
これは、2つの意味があります。
- NISA枠を年初に埋めることで、その年の非課税運用を、できるだけ長くとれる(年末まで待つと、その間の値上がりは特定口座で課税されてしまう)
- 高コストのSMT(信託報酬0.55%)を売却して現金化し、その資金で低コストのオルカン(0.05775%)を買い直せる(→信託報酬をなめたらあかん)
ここは「NISAへ移す」わけではありません。いったん売って、その現金でNISAの枠を使って買い直しています。SMTは特定口座にもあるので、売った分の利益には税金がかかります。そのうえでコストを下げる価値があるか、という話です(→特定口座を新NISAへ移し替えたら得なのか)。
このペースだと、新NISAの生涯枠1,800万円にはあと2年で到達します(今年で3年目)。
ただ、これでSMTを全部移しきれるわけではありません。NISAには生涯枠(1,800万)の上限があるので、非課税で移せるのは、そのうちの一部だけ。残りのSMTは、特定口座でそのまま持ち続けることになります。
なお、VYMの分配金(年約60万円)は、再投資せず、自由に使っていいお金にしています。ここもしっかりと書いておかないと、貯めるばっかりになってしまうので、定期的に見返す方針書に入れてます(その使い道はお金を使う練習:VYM分配金の使い道に)。
4. 目標アセットアロケーション
最後に、資産全体の「目標の配分」です。
| 地域 | 比率 |
|---|---|
| 先進国 | 90% |
| 日本 | 5% |
| 新興国 | 5% |
だいたいコレに近いようにしていきたい、という目安です。
ひとつ注意しておくと、これは自分が置いている目安であって、オルカンの中身とは別物です。オルカンは時価総額に合わせて地域の比率が動くので、この数字に固定されるわけではありません。
実際はどうなっているか、2026年5月の中身と並べてみます。
| 地域 | 方針書の目安 | 実際 |
|---|---|---|
| 先進国 | 90% | 93.7% |
| 新興国 | 5% | 4.2% |
| 日本 | 5% | 2.1% |
※ 実際の比率は[投資2,850万円が1億円に。会社員のポートフォリオを全部公開](/posts/079-1oku-portfolio/)より(2026年5月22日時点)
先進国に寄っています。オルカンだけでなくVYM(米国高配当)も持っているので、米国の比重がそのぶん増えます。
そのうえで、ざっくりの想定はこう。
- 想定リターン:約6.95%
- 想定リスク:約18.69%
……と、それっぽい数字を出しましたが、大まかな計算です。ですので、リスクとリターンは参考にしないでね。
この想定リスクの2倍、つまりおよそ37%の下落までは起こりうる、という目安で見ています。
ただ、37%で止まるという意味ではありません。実際、自分の記録では、それを超えて下がった局面があります。
| 局面 | 高値からの下落 |
|---|---|
| リーマンショック(2008年7月→2009年2月) | −44.2% |
| コロナショック(2020年1月→3月) | −8.3% |
| 2025年(2月→5月) | −11.6% |
| 2026年の関税ショック(3月→4月) | −5.4% |
※ 月末の記録から、入金分を除いて計算した下落率です。リーマンのときの投資資産は300万円台なので、金額ではなく率の話です
想定していた37%を、実際には7ポイント超えています。
なので、覚悟しているのはもう少し手前です。資産が半分になることもある。そのくらいの前提で続けています。
大事なのは、精密さじゃなく——この配分とリスクで、資産全体のバランスが崩れていないか。一応、確認しておきます。
まとめ:地味ですが、これが20年の答え
2026年の方針を、もう一度ひと言で。
新NISAをフルに埋めて、オルカンを淡々と買う。暴落は、気にしない。
これだけです。相場を読もうとせず、暴落に慌てず、ただコツコツ積み上げる。そして毎年、このシンプルな方針書を見返して、ブレていないかを確認する。
派手なテクニックは、ひとつもありません。でも、20年やってきて市場に残れているのは、たぶんこの”地味さ”のおかげです。
全く面白くないですね。でも、そんなもんです。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。