「お小遣いが」と言ったことがありません。20年かけて財布が別れていった話
家計管理同僚と飲みに行くとき、こう言ったことがありません。
「ちょっと今月お小遣いが」 「嫁の許可が降りなくて」
一度もないんですね。20年で一度もです。
自慢か?
この記事の目次
- 最初から、この形ではありませんでした
- いちばん危なかったのは、前半です
- 少しずつ、財布が別れていきました
- いまの形
- 成立している理由は、たぶんこれです
- 300万の車も、実はぶつかっていません
- 資産の総額は、話していません
- まとめ
1. 最初から、この形ではありませんでした
いまの形だけ切り取ると、ずいぶん自由に見えると思います。
でも最初からこうだったわけではありません。20年かけて、少しずつ別れていきました。
そして正直に言うと、この形にたどり着けたのは努力ではありません。運です。
2. いちばん危なかったのは、前半です
2009年から2012年ごろの記録が残っています。
| 手取り | 約350万円 |
| 嫁 | 専業 |
| 子ども | 生まれたばかり |
| 月の投資額 | 6万円 → 3万円 |
投資額が半分に減っています。相場が理由ではありません。生活防衛資金を優先したからです。その話は投資初期のリアルに書きました。
この時期は、財布がひとつでした。収入も自分ひとりぶんです。
ここで協力してもらえなかったら、たぶん積立は止まっていました。
月3万円まで削っても続けられたのは、家計のほうを支えてもらえていたからです。大きい出費のたびに投資を止めていたら、20年の積立にはならなかった。
こっちがどれだけ頑張っても、お金が貯まらない可能性は普通にありました。投資額は、自分ひとりでは決められません。 収入から支出を引いた残りが投資額で、支出は世帯で決まるからです。
だから前半がいちばん危ない。資産が小さいうちほど、パートナーの影響が大きく出ます。
いまなら、多少使っても資産は増えます。運用しているお金のほうが大きいからです。でも当時は違いました。月3万円の積立が止まるかどうかで、20年後がまるごと変わります。
止まる理由は、いくらでもありました。家電が壊れる。子どもが熱を出す。車を買い替える。そのたびに「今月は無理やな」となっていたら、積立は続いていません。
続いたのは、自分が我慢したからではなく、家計を助けてもらっていたからです。
3. 少しずつ、財布が別れていきました
きっかけは、嫁が働き始めたことです。
そこから急に別々にしたわけではありません。ルールを決めた記憶もない。気づいたら、そうなっていました。
たぶん、こういう順番だったと思います。
- 収入が2つになる
- 「これは私が出しとくわ」が増える
- 出すものが、なんとなく固定される
- 残りは各自のもの、という状態になる
話し合って決めたのではなく、運用しているうちに固まったという感じです。
たとえば車の保険です。誰が払うかを決めた覚えはありません。ただ、車まわりは自分が見ていたので、そのまま自分の口座から落ちるようになっただけです。
食費も同じです。買い物に行く回数が多いほうが出す。それが続いて、いつのまにか担当になっていました。
ルールを作ると、守れなかったときに揉めます。作らずに、やっているうちに落ち着いたのは、結果的によかったと思っています。
4. いまの形
こうなっています。
| 誰が出すか | |
|---|---|
| 毎月の固定費 | 自分 |
| 車の保険など | 自分 |
| 食費まわり | 嫁 |
| 大きい支出 | 折半が多い |
| 会計を呼ばれたとき | そのとき出せるほう |
金額の感覚としては、7対3くらいです。毎月の固定費をこちらが持っているぶん、自分のほうが多く出ています。
必要なぶんを出したら、あとは完全に自由です。
欲しいものは勝手に買っていい。相手に確認する必要もない。文句を言われることはあっても、買うのを止められたことはありません。
だから冒頭の話になります。飲みに行くとき、誰かからお小遣いをもらう必要がありません。自分のぶんは、最初から自分の口座にあります。
5. 成立している理由は、たぶんこれです
自由にしていて崩れないのは、理由があると思っています。
二人とも、インデックス投資をしているからです。
嫁も積み立てています。オルカン1本、月7万から8万くらい。口座を開いてから1ヶ月で慣れて、あとは見ていません。その話は証券口座を開いた日のことに書きました。
投資に興味はありません。調べもしません。それでも積み立ては続いています。むしろ何もしないぶん、自分より理想的な投資家だと思っています。この話は年間11時間、記録を続けましたに書きました。
つまり、こういう状態です。
| 相手の使い道 | 知らない |
| 相手の資産額 | 知らない |
| 相手が積み立てていること | 知っている |
資産がなくなる心配だけは、しなくていい。だから中身を知らなくても、不安になりません。
自由にできているのは、自由にしても大丈夫だと分かっているからでした。
もし片方だけが投資していたら、たぶんこの形にはなっていません。「相手が何に使っているか分からない」が、そのまま不安になるからです。
二人とも同じことをしているから、確認しなくて済む。同じ方向を向いているかどうかは、金額より大事でした。
6. 300万の車も、実はぶつかっていません
中古のハリアーを300万円で買った話を書きました。
あの記事で、こう書いています。
なんでそんな車買ったんや
これを9年言われ続けている、と。
読み返すと、ぶつかっているように見えます。でも実際は違うんですよね。
言われてはいますが、止められてはいません。買うこと自体には、何も起きていない。
個人の使い道には、あまり口を出さない。文句を言ってもいいし、絶賛してもいい。でも、それで買えなくなることはない。
うちはこの距離感でやっています。
7. 資産の総額は、話していません
ここまで書いておいて何ですが、金額は言っていません。
いま投資資産が1億あることを、嫁は知らないと思います。
隠しているつもりはありません。言う機会がないうちに、言いにくい額になったというのが正確なところです。
積立を始めるときも、相談していません。勝手に始めて、勝手に続けてきました。反対されたこともありません。子どものジュニアNISAに720万円入れたことも、たぶん言っていない気がします。
たまに楽天証券の口座を見ているので、なんとなくは分かっているかもしれません。ただ、総額まで把握しているとは思えない。そもそも、そこにあまり興味がなさそうです。
えーと、これいつ伝えたらいいんやろ。。。
正直、想像がつきません。話したところで何が起きるかも読めない。使えと言われるのか、安心するのか、何も変わらないのか。
たぶん、いちばんありそうなのは最後です。そこにあまり関心がなさそうなので。
場所だけは伝えてあります
金額は言っていませんが、どこに何があるかは伝えてあります。
証券口座、NISA、銀行口座。ここは前に確定拠出年金の記事を書いたときに整理しました。企業型DCだけ伝え忘れていたことに、書きながら気づいています。
金額を言うかどうかは好みの問題ですが、証券口座がある会社を伝えていないのは、何かあったときに困ります。
8. まとめ
| いま | 財布は別。必要分だけ7対3。あとは自由 |
| 成立している理由 | 二人ともインデックス投資をしている |
| いちばん危なかった時期 | 前半。嫁が専業で、月3万まで削っていたころ |
| 資産の総額 | 話していない |
| 口座の場所 | 伝えてある |
アリとキリギリスのアリみたいなことを20年やってきて、いまはずいぶん楽になりました。
ただ、楽になったのは後半だけです。前半を越えられたのは、自分の頑張りではありません。
商品を選ぶとか、積立額を最適化するとか、そういう話はいくらでも書けます。でも、月にいくら積み立てられるかは、自分ひとりでは決まらない。
そこだけは、どうにもならない部分でした。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。