オルカン1本じゃなく、VYMも持ち続ける理由【20年投資した結論】

結論から言うと、自分はオルカンで資産を増やして、VYMで”使う”仕組みをつくっています。この2本柱です。

理論だけなら、オルカン1本で十分。20年やってきて、それは分かってます。でも、自分には「取り崩せない」という問題があって。

それを解決してくれたのが、VYMでした。

やってみたら、このオルカンとVYM、案外いい相方なんですよね。その理由を、20年やった実感で話していきます。

つみたていぬ

貯めるのは得意。
でも使うのは、もっと難しかった。


① そもそもVYMって、どんなETF?

かんたんに紹介します。VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)は、米国の”配当利回りが高めの株”を、まとめて広く買えるETFです。

数字で見ると、こんな感じ。

項目VYM
中身米国の高配当株(FTSEの高配当指数に連動)
銘柄数約600銘柄(しっかり分散)
経費率0.04%(激安)
分配利回り約2.3%
純資産約780億ドル(10兆円超)

組入トップ5は、こんな顔ぶれ(2026年時点)。

  • ブロードコム(AVGO)… 約8.5%
  • JPモルガン・チェース(JPM)… 約3.1%
  • エクソンモービル(XOM)… 約2.5%
  • ジョンソン & ジョンソン(JNJ)… 約2.2%
  • シスコシステムズ(CSCO)… 約2.0%

金融・エネルギー・ヘルスケアあたりが厚めで、いわゆる”手堅い”銘柄が多め。ただ最近はブロードコムが1位に来てて、案外ハイテクも混じってます。

その影響もあってか、今(2026年)の分配利回りは約2.3%。ちょっと低いなあ、と感じてます。数年前は3%前後あったので。まあ、株価が上がってる裏返しでもあるんですけどね。

自分がVYMを買い始めたのは、2019年。旧NISAと特定口座で、コツコツ積んできました。もう7年になります。

(※数字は2026年時点。利回り・比率は変動します)


② 理論上はオルカン1本。でも「取り崩し」がむずい

先に言っておくと、投資効率だけなら、答えは出てます。オルカン1本です。

分配金には税金がかかるし、受け取った分の再投資の手間もかかる。トータルリターンで見れば、配当を外に出さず中で回し続けるインデックス(オルカン)のほうが有利。これは20年やってきて、はっきり分かってます。

じゃあ、なんでVYMも持つのか。

理由は、投資の”効率”の話じゃないんです。自分の「性格」の問題でした。

資産形成を長くやってると、気づくことがあって。「貯める」と「使う」は、まったく別のスキルなんですよ。

積み立てるのは、もう習慣。何も考えずできます。でも、いざ「じゃあ使おう(取り崩そう)」となると——これが、びっくりするほど難しい。せっかく20年かけて増やした資産を、自分の手で削っていく。この心理的なハードルが、思ってた以上に高いんです。

しかも、資産が大きくなればなるほど、取り崩しを先延ばししてしまいそうになる。なぜなら、複利がめちゃめちゃ効いてるから。「今の100万かー、ほっとくと200万になるしなー」って、つい思ってしまうんです。

お金は、貯めるだけが正解じゃない。どこかで、ちゃんと使わないと意味がない。でも、取り崩せない。


③ だからVYM=分配金が”強制的に利益確定”してくれる

そこで、VYMです。

VYMを持ってると、年4回、勝手に分配金が振り込まれます。自分は何もしてないのに、口座に現金が入ってくるんです。

これって要は——VYMが勝手に”利益確定”してくれてるってことなんですよね。

自分で「よし、売るぞ」と決断する必要がない。ボタンを押す勇気もいらない。ほっといても、年4回、強制的に利益の一部が現金になって出てくる。

この「強制的に」が、自分にはドンピシャでした。

さっき書いたとおり、自分は取り崩しが苦手。「今の100万も、ほっとけば200万になるしなあ」で、いつまでも売れない。でもVYMの分配金なら、自分の意志と関係なく、勝手に入ってくるんです。だから「使ってしまった」という罪悪感がない。

自分で資産を削る”痛み”がないまま、お金が使える。これが、取り崩しが苦手な人間にとっては、想像以上に大きいんですよ。

(じゃあ実際その分配金を何に使ってるの?は、別記事にまとめました→お金を使う練習:VYM分配金の使い道

VYMを持つ一番の理由は、利回りでも増配でもなくて。「取り崩せない自分」を、仕組みで解決してくれるから。ここに尽きます。


④ 案外、相性がいい:オルカン × VYM

ここが、今日いちばん言いたいところです。

「インデックスと高配当は、片方でいい」ってよく言われます。でも実際に両方持ってみると、この2つ、案外いいコンビなんですよ。理由は2つ。

① 役割が、自分的にまったく違う

  • オルカン … 資産を”増やす”エンジン(含み益でじわじわ育つ)
  • VYM … “現金”を生む係(年4回、分配金を出す)

片方は増やす専門、片方は現金を出す専門。ケンカしないんです。オルカンで増やしながら、VYMから出てくる現金で生活を彩る——って役割分担ができる。

② 心理的にも、自分的にちょうどいい

オルカンで「増える楽しみ」、VYMで「使える楽しみ」。この両取りができるのが、地味にメンタルにいいんです。増やすばっかりだと、いつまでも使えないので(←まさに自分がそれ)。

で、いまの割合は

インデックス側は、オルカンと、昔から持ってるSMT(古いインデックス投信)が混ざってて。ざっくり言うと——VYMが資産の約4割ですね。残りがインデックス、という感じです。

自分でもちょっと驚いてて。株価がずっと高いので、VYMは買ったときから2倍近くに増えてるんですよね。

で、今はVYMへの追加はほぼ止めてて、新規の積立はインデックス(オルカン)だけ。なのでVYMの比率は、これからジワジワ下がっていく予定です。

インデックス投資を20年やってきて、今はこの形に落ち着きました。結構、自分で納得感があるので、いい塩梅です。


⑤ で、VYMは”誰に”向くのか

ぶっちゃけ、万人向けじゃないです。

まず、オルカン1本でいい人はこういう人。

  • とにかく効率よく、資産を最大化したい
  • まだ資産形成の”増やすフェーズ”の真っ最中
  • 取り崩しに、特に抵抗がない

この人たちは、無理にVYMを持たなくていい。効率だけなら、オルカン1本が正解なので。

一方、VYMが向いてるのは、こういう人。

  • 「貯めるのは得意、使うのが苦手」な人
  • 取り崩しに、心理的なブレーキがかかっちゃう人
  • ある程度、資産が積み上がってきた人
  • 増やすだけじゃなく、“使う仕組み”も欲しい人

まさに、昔の自分ですね。

効率がすべてじゃない。20年やってきて、いちばん実感してるのは——続けられて、ちゃんと使える形が、結局いちばん強いってことなんです。

とはいえ——これはあくまで、自分個人の感想です。良い子は、真似しないでくださいね(笑)。VYMにも、もちろんデメリットはあります。そこは別記事で本音で書いてるので、あわせてどうぞ。

👉 VYMのデメリット。7年保有した本人が本音で書く 👉 インデックス投資と高配当株投資、どっちがいいか【20年やった結論】


投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。

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