確定拠出年金のスイッチングはしないほうがいい?1回やって40万円取り逃した自分の答え
確定拠出年金確定拠出年金のスイッチングは、しないほうがいいのか。
調べると、「しないほうがいい」という意見がたくさん出てきます。自分は9月に、企業型DCの残高2,053万円をまるごとスイッチングしました。その結果が出たので、答え合わせをします。
結論から書きます。
売ってから買うまでの12日間で、約40万円を取り逃しました。
それでも、乗り換えたことは正解だったと思っています。ただし、連休を挟んでやるものではありませんでした。
40万円は痛い。でも、気にしてもしゃーない
乗り換えた理由と手順は、企業型DCのスイッチング、やってみたに書いています。同じ指数に連動するファンドで、信託報酬が0.231%から0.09889%に下がる、という乗り換えです。
この記事では、その後どうなったのかを答え合わせします。
この記事は、企業型DCでやった経験です。ただ、iDeCo(個人型の確定拠出年金)にも当てはまることが多いと思います。
1. スイッチングの結果
10月1日に、購入の結果が見られるようになりました。
| ファンド | 単価(1万口あたり) | 金額 | 約定日 | |
|---|---|---|---|---|
| 売却 | 三菱UFJ DC海外株式インデックスファンド | 78,011円 | 20,530,763円 | 9月17日 |
| 購入 | 野村外国株式インデックスファンド・MSCI-KOKUSAI(確定拠出年金向け) | 98,841円 | 20,530,763円 | 9月29日 |
売った金額が、そのまま全額、新しいファンドの購入に回っています。手数料や税金は引かれていません。DCの中のスイッチングには、税金がかからないからです。
9月25日に入った8月分の掛金も、新しいファンドで買われていました。毎月の掛金の配分を先に変えておいたので、こちらは予定どおりです。
2. 売ってから買うまで、12日間かかりました
DCのスイッチングは、「売る」と「買う」が同時にはできません。
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 9月16日 | スイッチングを申し込む |
| 9月17日(木) | 売却の約定 |
| 9月19日〜23日 | シルバーウィーク(5連休) |
| 9月28日(月) | 売却代金の受け渡し |
| 9月29日(火) | 購入の約定 |
売ったお金が受け渡されてから、はじめて次のファンドを買う順番になっています。その間、お金は株を持っていない、現金の状態です。
9月17日から29日まで、12日間、市場の外にいました。
普段なら、ここまで長くはかかりません。損保ジャパンDC証券のよくある質問では、スイッチングが完了するまで「1週間〜10日程度」とされています。今回はシルバーウィークの5連休を挟んだので、12日間に延びました。
3. その12日間に、相場は2%上がっていました
売ったファンドの基準価額は、12日間でこう動きました。
| 日付 | 三菱UFJ DC海外株式の基準価額 |
|---|---|
| 9月17日(売った日) | 78,011円 |
| 9月18日 | 78,915円 |
| 9月24日(連休明け) | 80,097円 |
| 9月25日 | 80,397円 |
| 9月28日 | 80,238円 |
| 9月29日(買った日) | 79,533円 |
売った日から買った日までで、+1.95%です。
9月17日に売らず、そのまま三菱UFJを持っていたと仮定すると、9月29日の時点で約2,093万円になっていました。実際に新しいファンドを買えたのは、2,053万763円です。
差は、約40万円です。
連休明けに上がった分を、まるごと取り逃しています。
4. DCのスイッチングの弱点
DCのスイッチングには、いい面もあります。税金がかからないし、手数料もかかりません。画面で3分あれば、2,000万円を動かせます。
でも、どうしても数日は市場の外に出てしまう。ここが弱点です。
普通の口座なら、同時にできる
特定口座やNISAで同じことをするなら、やり方があります。
予備のお金があれば、先に新しいファンドを買ってから古いファンドを売ることで、市場から離れる期間を短くできます。ズレは比較的ましになるはずです。
DCは、それができない
DCの中には、予備のお金がありません。売ったお金でしか買えないので、今回の自分のDCでは、売ってから買うまでの数日は、現金の状態になりました。
今回は、その弱点がモロに出ました。
5. 次にやるなら、こう防ぎます
連休・年末年始・海外の休場日を避ける
いちばん簡単で、確実なのはこれです。
スイッチングの確認画面には、売りと買いの「約定予定日」と「受渡予定日」が出ます。送信する前にこれを見て、間が長ければ、その日はやめて日を改めます。
外国株のファンドは、海外の市場が休みの日も日程がずれます。日本の連休だけでなく、海外の祝日にも気をつけたほうがいいです。
普通は、そうするものです。でも自分の場合は、何も考えずに勢いでやって、見事に失敗しました。(相場が下がっていたら、逆に成功していたんですけどね)
一応、考えられる範囲で、ほかの方法も見ておきます。どちらも、自分はやりませんが。
一括ではなく、分けてやる
25%ずつ、半分ずつなど、日をずらして何回かに分ける方法もあります。
ただ、分けても、市場の外にいる時間の合計は減りません。それぞれの分が、数日ずつ現金になるのは同じだからです。
分けて小さくなるのは、運のブレです。今回のように、たまたま全額が12日間の上昇相場に当たるリスクは小さくできます。
残高は動かさず、掛金だけ変える
スイッチングをせずに、毎月の掛金の配分だけを新しいファンドに変える、という手もあります。これなら、現金になる期間はゼロです。
そのかわり、残高2,000万円分は、高い信託報酬を払い続けることになります。今回の条件なら、年に約2.7万円です。
やはりコストは気になるので、いつかはスイッチングする必要が出てくると思います。そういう意味では、最初に何を買うかが、かなり重要です。
DCで何を選ぶかは、こちらに書いています。
6. 長い目で見れば、乗り換えは正解だったと思います
40万円は取り逃しました。では、三菱UFJのまま持っていた場合と比べて、いつ追いつくのか。計算してみました。
| 経過年数 | 三菱UFJのまま(2,093万円から) | 乗り換え(2,053万円から) | 差 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 2,694万円 | 2,661万円 | −32万円 |
| 10年 | 3,437万円 | 3,419万円 | −18万円 |
| 13年(60歳) | 3,965万円 | 3,960万円 | −5万円 |
| 15年 | 4,356万円 | 4,362万円 | +6万円 |
| 20年 | 5,494万円 | 5,537万円 | +43万円 |
年4.5%で運用して、毎月の会社の掛金も同じファンドに入り続ける前提です。比べたのは信託報酬の差だけで、年6%で計算しても、追いつく時期はほぼ同じでした。
取り逃した40万円は、三菱UFJのまま持っていれば、それ自体も一緒に増えていきます。なので、信託報酬の差で追いつくまでに時間がかかります。
追いつくのは、約14年後です。60歳の時点では、まだ5万円ほど負けています。
とはいえ、この40万円は運です。12日間で相場が下がっていたら、逆に得をしていました。12日間の結果は運で、信託報酬の差は確実です。
確実なほうを取った、というのが今回の判断です。60歳の時点ではまだ少し負けていますが、長い目で見れば、乗り換えてよかったと思っています。
7. スイッチングはしないほうがいいのか
自分の答えはこうです。
- 相場を読んで、何度もスイッチングするのは、しないほうがいい
- 信託報酬が下がるなど、理由がはっきりしている乗り換えなら、する価値がある
- そのときは、連休を避けて、確認画面の日程を見てからやる
「しないほうがいい」と言われるのは、たぶん、相場を見て何度も動かすスイッチングのことです。何度もやれば、そのたびに数日ずつ市場の外に出ることになります。
iDeCoでも、しくみは同じです
iDeCoのスイッチングも、売ってから買うまでの数日は、市場の外に出ます。日数は金融機関とファンドで違うので、確認画面の日程を見てください。
金融機関そのものを変える場合は、資産がいったん全部現金になり、運用が再開するまで2〜3ヶ月かかります。売るタイミングも、自分では選べません。スイッチングより、市場の外にいる期間はずっと長くなります。
まとめ
企業型DCの2,053万円をスイッチングして、12日間で約40万円を取り逃しました。原因は、シルバーウィークを挟んだことです。
結果としては損になっていますが、しょうがないと思っています。気にしてもしゃーないです。
この経験は、次にスイッチングするときと、60歳以降にDCを現金化するときにも使います。DCはいつか必ず売って現金にするので、そのときも、連休と日程は確認してからにします。
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