インデックス投資とは?初心者向けに仕組みと始め方を解説
インデックス投資とは何か。一言でいうと、市場全体をまるごと買う投資です。
……という説明は、どこにでも書いてあります。だから、20年やった人間として、もう少し本音の答えを書きましょう。
インデックス投資は、たいして増えません。爆益とか無縁ですね。
平均しか取れないからです。個別株で当てた人の方が、はるかに大きく儲けています。
でも20年続けてわかったのは、増やすための手法というより。これは、市場から退場しないための側面もあったということです。そして退場しなかった人だけが、リターンを手にしていました。
2007年から20年、ただ積み立ててきた人間がここにいます、実際にどうだったかの話を書きます。
そもそも、インデックスとは
「インデックス」とは株価指数のことです。代表的なものはこのあたりです。
- S&P500:アメリカの主要500社をまとめた指数
- 全世界株式(オールカントリー):世界約50カ国・3,000銘柄以上をカバー
- 日経平均:日本を代表する225社の指数
この指数に連動するように作られた投資信託やETFを買うのが、インデックス投資です。
たとえば全世界株式のファンドを1本買えば、世界中の数千社にまとめて投資できます。特定の会社が潰れても、他の会社が補ってくれる。世界経済が成長すれば、自分の資産も一緒に増えていく。そういう仕組みです。
自分はオールカントリーを買い続けています。一時は複数の投資信託を持っていましたが、最終的にオルカン一本に整理しました。
正直、深い読みは全くありません。何も考えずに買っている、と言っても過言ではないです。
自分が思うインデックス投資
インデックス投資とは何か。自分の言葉で言うと、資本主義を信じて、経済が成長する可能性に賭ける投資です。
特定の会社を当てにいくのではなく、市場そのものに乗る。だから市場平均のリターンを得る代わりに、市場平均のリスクも確実に負います。上がるときは平均どおり上がるし、下がるときも平均どおり下がる。そこに例外はありません。
ただ、この「平均」には副次的な効果があります。続けやすいんです。
大きく張っていないぶん、暴落しても致命傷になりにくい。だから市場に残りやすい。20年やってきて、これは意外と大事な性質だったと思っています。
そしてもう一つ。よく言われる「入金力が全て」というのも、残念ながら事実です。手法をどれだけ工夫しても、入れた額を超える結果は出ません。
ただ、入れた額がそのまま結果になるわけでもない。市場にリスクを晒していた期間の分だけ複利が働いて、やがて大きな果実になる。20年経って、ようやくその実感があります。
それでも、リーマンで散った人はいた
ここで、都合のいいことだけ書くのはやめておきます。
「インデックスは続けやすい」と書きましたが、続けられなかった人は確実にいます。
2008年のリーマンショック。日経平均は1ヶ月半で43パーセント下がりました。自分の資産もマイナス40パーセントまで落ちました。あの時期、投資の話をする人は周りからほとんど消えました。
では、どれだけの人がやめたのか。
実は、正確な数字はありません。 やめた人は記録に残らないからです。統計は「今いる人」しか数えられない。
でも想像はつきます。積立を続けるはずの制度でも、短期での解約は少なくないというデータがあります。まして、資産が4割消えている最中です。
だから正直に書きます。インデックス投資という商品が安全なのではありません。続けられた人が、結果を手にしただけです。
続けてたら、なんか結果でてきた。
続けられる仕組みを先に作ること。
続けるために必要だったもの
じゃあ何が続ける、続けられないを分けたのか。自分の場合、手法ではなく、環境でした。
生活防衛資金があったことが一番大きいです。生活費とは別に現金を確保していたので、暴落しても「これを売らないと生活できない」という状況になりませんでした。売らずに済んだから、続けられた。詳しくは生活防衛資金の話に書いています。
もう一つは、相場を見すぎなかったこと。スマホに証券アプリを入れていません。見ないから動揺しないし、動揺しないから余計なことをしない。この話はやらなくていいことにまとめました。
つまり続けるコツは、根性ではなく設計です。「暴落しても売らない意志」を持つより、「売らなくて済む状況」を作る方が確実でした。
20年やって、いらんかったもの
正直に振り返ると、余計なことをたくさんやりました。
実際にやって、いらんかったもの
- 流行りの投資信託:BRICsブームでロシアやアラブのファンドを買って、マイナス75パーセント。石油ETFやレバレッジ商品にも手を出しました
- 養老保険:入っていた時期があります。失敗とまでは言いませんが、今の自分なら入りません
やらなくて正解だったもの
- ワンルームマンション投資:手間とリスクが見合いません(理由はこちら)
- ソーシャルレンディング:CMをよく見ますが、あの利回りが「絶対にお得」なわけがない
結論はシンプルです。全部いらんかった。 インデックスを黙って積み立てていれば良かった、というのが20年後の答えです。
インデックス投資の3つのメリット
コストが安い
信託報酬(保有中にかかる手数料)が圧倒的に低いです。
eMAXIS Slimシリーズだと年0.1パーセント前後。昔の銀行窓口で勧められるファンドは2パーセント近いものもありました。この差が20〜30年続くと、最終的な資産額に大きな差が出ます(信託報酬をなめたらあかん)。
分散できる
1本買うだけで世界中の何千社かに投資できます。
自分で「どの会社を買うか」を考えなくていい。これが精神的にかなり楽です。
考えなくていい
毎月決まった金額を積み立てるだけです。
相場が上がっても下がっても同じ額を買い続ける。高いときに買いすぎず、安いときにしっかり買える仕組みです。
ちなみに「ドルコスト平均法」とかっこよく呼ばれていますが、ただの毎月定額積立のことです。小難しい名前を付けやがって、と思っています。
確信を深めてくれた2冊
びっくりするぐらいどこでも紹介されているインデックス投資の本ですが、理屈の裏付けをくれたのはやはりこの2冊でした。
敗者のゲーム(チャールズ・エリス著)と、ウォール街のランダム・ウォーカー(バートン・マルキール著)です。
「敗者のゲーム」は、プロでさえ市場平均に勝ち続けるのは難しいと説いた本です。テニスのたとえが有名で、「アマチュアはミスをしない方が勝てる」という話が腑に落ちました。難しいことをしようとするほど負けに近づく、という考え方ですね。
「ウォール街のランダム・ウォーカー」は、株価の動きは予測できないことを膨大なデータで示した本です。「だから市場全体に投資するのが最適」という結論で、自分がやってきたことの裏付けを得た感じがしました。
ただ、ランダム・ウォーカーの方は気合を入れて読まないと眠くなってきます(少なくとも私はそうでした)。
どちらも分厚いですが、理屈がわかると暴落のときに動じにくくなります。
始め方は4ステップ
最低限これだけです。
- ネット証券で口座を開く(楽天証券かSBI証券)
- NISAの枠を使う(運用益が非課税。使わないと損)
- ファンドを選ぶ(迷ったらeMAXIS Slim 全世界株式で十分です)
- 毎月の積立額を設定して、あとは放置
本当にこれだけです。何を買うか迷う人はこちら、オルカンとS&P500で迷う人はこちらもどうぞ。
もっと知りたい人へ
この記事は入口なので、詳しい話は別に書いています。
| 気になること | 記事 |
|---|---|
| 20年の実際の記録が見たい | インデックス投資20年(前編) |
| 資産の推移をグラフで見たい | 20年の本物のグラフ |
| 長期投資って実際どのくらい長い | 長期って思ってる以上に長い |
| 暴落が来たらどうする | 暴落時にすべきこと |
| いくら積み立てればいい | 毎月いくら積み立てるべきか |
最後に、一つだけ注意点
インデックス投資は「絶対に増える」ものではありません。
自分もリーマンショックでマイナス40パーセントを経験しています。短期では大きく下がることもある。
それでも長期で続ければ回復してきた、というのが歴史的な事実です。「絶対に上がる」ではなく、長期では上がる可能性が高いというのが正確な表現です。
そして繰り返しますが、続けられた人だけが、その結果を受け取れます。
短期の値動きに一喜一憂せず、続けること。20年やってきて、つくづくそう思います。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。