投資の作業は1時間で終わりました。それでも時間の8割を計画に使っています

投資の考え方

投資で買うものの答えは、もう出ています。

広く分散された、低コストのインデックスファンドを、毎月積み立てて、長期で複利をきかせる。これだけです。

そして実際の作業は、口座を開いて、カードを登録して、積立の設定をする。1時間くらいで終わります。

それなのに、投資にかけている時間の8割は計画に消えています。

つみたていぬ

作業1時間で
計画に9時間?


この記事の目次

  1. 買うものの答えは、もう出ています
  2. やることは、3つで終わりです
  3. 時間を測ったら、8割が計画でした
  4. 計画で何を考えているのか
  5. できあがるのは、エクセル1ページです
  6. 計画がないと、いつのまにか短期トレーダー思考になります
  7. ただし、最初から作り込むのも違います
  8. いまから始めるなら、この順番でやります
  9. これを全部ひっくり返す人がいます
  10. まとめ

1. 買うものの答えは、もう出ています

先に商品の話を片付けます。

条件は4つです。

  • 広く分散されている
  • コストが低い
  • 毎月積み立てる
  • 長期で複利をきかせる

これを満たすものを1本選べば終わりです。いまなら、オルカンです。

8割以上の人は、これで90点が取れます。

100点ではありません。もっと成績のいい選び方は、あとから見れば必ずあります。ただ、それを事前に当てられる人はほとんどいません。90点を確実に取りにいくほうが、現実的です。

自分もこれをやってきました。普通の会社員で、途中で投資額を減らした年もあって、それでも18年で投資資産は1億を超えました。時間はかかりましたが、答えとしては合っていたと思います。

その記録はインデックス投資を20年続けた結果(後編)に書きました。

つまり、商品選びで悩む時間はほとんど要りません。


2. やることは、3つで終わりです

商品が決まると、実際の作業はこうなります。

証券口座を開く
クレジットカードを登録する
積立の設定をする

以上です。

手順は楽天証券の口座開設手順楽天カードと楽天キャッシュの積立設定に書いてます。読みながらやっても、1時間かかりません。

あとは勝手に買われていきます。自分が毎月やっている作業は、ゼロです。

インデックス投資に「やること」がないというのは、こういう意味です。売買の判断が要らないので、手を動かす場面そのものが発生しません。

だから普通に考えれば、投資にかかる時間は年間ほぼゼロのはずなんですね。


3. 時間を測ったら、8割が計画でした

ところが、そうなっていません。

以前、1年でやっていることを全部書き出して、時間を測ったことがあります。インデックス投資家の年間ルーティンです。

そのときの表を、種別で分けてみます。

やること年間種別
月初の資産チェック60分記録
月末の家計簿60分記録
1月の家計予算・ライフプランシート240分計画
12月の資産設計書300分計画
合計660分

計画にあたるのが540分。全体の約82% です。

投資にかけた時間の8割は、商品ではなく家計を考えている時間でした。

残りの2割も、記録であって投資判断ではありません。売買にかけている時間は、本当にゼロです。

年間11時間のうち9時間が、1月と12月に固まっています。しかも喫茶店でやっているので、半分は趣味です。

それでも、この9時間が投資時間の本体だという事実は変わりません。


4. 計画で何を考えているのか

では、その9時間で何をしているのか。

投資の話は、ほとんど出てきません。

  • 年間の収入がいくらか
  • 年間の支出がいくらか
  • 金融資産が全体でいくらあるか
  • そのうち、どれだけリスクを取れるか
  • 生活防衛資金をいくら置いておくか
  • 確定拠出年金をどう扱うか
  • 家族の年齢を並べて、大きい支出がいつ来るか

これが計画の中身です。ほぼ家計と人生の話です。

確定拠出年金は自分の場合2,000万を超えていて、出口の扱いが別問題になっています。その話は2,000万超の確定拠出年金、どう受け取るに書きました。

お金の置き場所をどう分けるかは普通の会社員が1億になるまで、銀行口座はこの形でしたです。

こういうものを全部並べてから、はじめて「じゃあ毎月いくら積み立てるか」が出てきます。逆ではありません。

金額の決め方そのものは毎月いくら積み立てるべきかに書きました。


5. できあがるのは、エクセル1ページです

9時間かけて、最後に残るのはエクセル1ページです。紙には印刷していません。

投資方針書と呼んでいます。今年のぶんは暴落でも迷わない。たった一枚の「投資方針書2026年」に、そのまま公開しています。

書いてあるのは、資産の置き場所、今年の投資計画、目標のアセットアロケーション、そして暴落が来たときにどうするか。

最後の項目がよく効くんですね。

暴れているときに考えても、まともな判断はできません。だから、静かなときに決めておいて、暴落中は読むだけにします。

実際に含み益が500万消えた年がありましたが、そのときも売らずに済みました。その話は暴落が来ても売らないに書きました。

エクセル1ページに9時間はかけすぎに見えます。でも、中身は「これから20年どうするか」なので、そんなものだと思っています。


6. 計画がないと、いつのまにか短期トレーダー思考になります

ここが本題なんですが。

なぜ計画に時間をかけるのか。ふわっとした気持ちで始めると、途中でおかしくなるからです。

長期投資のつもりだったのに、いつのまにか値動きを追いかけている。気づいたら短期トレーダーみたいなことをしている。これが怖いんですね。

計画がないと、判断の基準がブレます。

自分にも心当たりがあります。

日本債券インデックスは、良かれと思って足したものです。その話は日本債券インデックスで失敗した話に書きました。

方針書に書いていなかったわけではありません。基準は一応ありました。

それでも、良かれと思ってやってしまってます。そして結果はイマイチでした。

本当にイマイチでした。

計画があってもこうなります。なければ、もっと大きくやっていたと思います。

でも、元の形に戻ってこられたのは方針書があったからです。書いてある形とズレている、とあとから気づけます。

計画があると、動く理由が「計画から外れたかどうか」になります。値動きは毎日ありますが、計画からのズレは滅多に起きません。だから、動かなくて済みます。

余計なことをしないための道具、という言い方がいちばん近いです。やらなくていいことはインデックス投資初心者がやらなくていいことにまとめました。


7. ただし、最初から作り込むのも違います

ここまで書いておいてなんですが、逆もまずいと思っています。

最初に完璧なライフプランを作ってから始めます、というやつです。たいてい始まりません。

そもそも、始めていない人には材料がありません。

年間の支出は、家計簿を1年つけないと分かりません。リスク許容度も、自分のお金が減るところを見ないと分かりません。頭で「20%の下落は耐えられます」と書いても、実際になってみるまで分かりません。

そして、悩んでいる期間はお金が市場に置かれていません。長期投資でいちばんもったいないのは、そこです。

だから順番があります。


8. いまから始めるなら、この順番でやります

もし自分がいまゼロから始めるなら、こうします。

時期やること
いますぐ口座を開いて、小さい金額で積立を始める
1年目家計簿をつける。値動きを1年ぶん体験する
1年後収入・支出・年齢・確定拠出年金・リスク許容度を並べて、ライフプランを作る
そのあと長期の投資計画を立てて、積立額を決め直す

小さい金額、というところが大事です。月1万でも5,000円でもいい。金額が小さければ、間違えても取り返しがつきます。

そして1年経つと、材料がそろいます。自分の支出も分かるし、下落したときに自分がどう感じるかも分かる。そこで初めて、意味のある計画が書けます。

恐る恐る始める、でいいと思っています。実際、自分もそうでした。途中で投資額を半分に減らした年もあります。その話は投資額を半分に減らした年がありますに書きました。

計画は、始めてから作るものです。始める前に作るものではありません。


9. これを全部ひっくり返す人がいます

ここまで、計画が8割だという話を書いてきました。

その全部をやっていない人が、家族にいます。

嫁です。

自分がすすめて楽天証券の口座を作り、オルカンの積立設定をしました。作業はそれだけです。そこから先、口座をほぼみていません。

年間の収入も支出も計算していません。ライフプランシートもありません。リスク許容度を考えたこともないはずです。生活防衛資金という言葉を知っているかどうかも怪しい。

暴落が来ても、気づいていません。

そして、資産は問題なく増えています。買っているものが同じなので、自分とリターンも同じです。

えっ、計画いらんのか。

この話はインデックス投資家の年間ルーティンにも書きました。何もしていない人と、年間11時間かけている自分の成績が同じでした。

ただ、これは計画が要らない証拠にはなりません

書きながら気づいたんですが。

嫁が何も考えずに済んでいるのは、考えた人間が別にいるからです。

商品を選んだのは自分です。金額を決めたのも自分です。口座を作ったのも、積立の設定をしたのも自分です。全世界株のインデックスがどういうものかを調べて、これなら任せていいと判断したうえで、すすめています。

嫁は計画していないのではなく、計画を外注しているだけです。

もし何も知らない状態で、誰にもすすめられずに投資を始めていたら、たぶん同じ結果にはなっていません。よくわからない商品を買っていたか、下がったところで売っていたか、そもそも始めていないかです。

つまり、計画のコストは消えていません。自分が肩代わりしているだけです。

とはいえ、うまくできています。時間を1秒も使わずに、結果だけ持っていく。

いいとこどりがすぎるな。


10. まとめ

買うものの答え広く分散・低コスト・毎月積立・長期。これで90点
実際の作業口座開設・カード登録・積立設定。1時間で終わる
計画にかけている時間年間540分。全体の約82%
計画の中身収入・支出・リスク許容度・生活防衛資金・確定拠出年金・ライフプラン
計画がないと長期投資のつもりが、値動きを追いかけ始める
おすすめの順番小さく始める → 1年記録する → 計画を作る

商品を決めるのは一瞬です。決めたものを20年持ち続けるための設計に、時間がかかります。

8割が計画というのは、そういう意味です。

ただ、それを全部すっ飛ばして増えている人が目の前にいるので、あまり偉そうなことは言えません。


投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品を推奨するものではありません。

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