こどもNISAはやったほうがいい?決める順番を6ステップにしました【20年投資して3人分やった親の結論】
新NISA・制度2027年1月から、こどもNISAが始まります。
調べていて、いちばん的を射ていると思った疑問がありました。Yahoo!知恵袋に上がっていたものです。
夫婦で年間300万円分程度しかNISA枠を使っていない家庭が「こどもの教育費」目的でわざわざ「こどもNISA」を使って別枠で運用するのは、管理が煩雑になる以上のメリットがあるのでしょうか?
そのとおりだと思います。
親のNISAが埋まっていない家庭が、わざわざ子ども名義の枠を増やす意味は薄い。私もそう答えます。
それでも私だったら、こどもNISAを使うと思います。
矛盾してへん?
しています。ただ、決める順番を変えると並びます。
この記事では、3人分のジュニアNISAに720万円を入れて20年投資してきた親として、こどもNISAを使うかどうか、使うならいくらかを決める順番を書きます。
この記事の目次
- 結論から書きます
- 自分について
- 先に、ロードマップを出します
- こどもNISAとは
- STEP1 家計管理する
- STEP2 夫婦で、軸を合わせる
- STEP3 子どもに渡す額を決める
- STEP4 こどもNISAを使うか決める
- STEP5 口座と積み立てる商品
- STEP6 数年ごとに見直す
- まとめ:もし人生の前半に戻れるなら
- よくある質問
1. 結論から書きます
- 損得だけで考えるなら、親のNISAが埋まっていないうちは、こどもNISAの優先度は低いです
- 私は1,800万円を埋めるのに14年かかりました。親のNISAのほうが自由に使えるので、わざわざ使いにくいほうを先に使う理由がありません
- それでも私だったら、使うと思います。 児童手当もお年玉も、もらった時点で子どものお金だと思っているからです
- 現実解は、児童手当のぶんだけ回すこと。家計の判断が要らないからです
- ただし、そこへ行き着くまでに決めることが6つあります
矛盾しているように見えると思います。私もそう思います。
でも、先に決めるのは非課税による損得ではなく、何のためのお金かです。そこを決めてから損得を考えると、この2つは並びます。
ここから先は、なぜそうなるのかを順番に書きます。
2. 自分について
判断の前提になるので、先に数字だけ出しておきます。
| 投資歴 | 20年(記録は2008年1月から) |
| 子ども | 3人 |
| 子どもに入れた額 | 720万円(ジュニアNISA・3年で) |
| 自分の投資元本 | 2,895万円(2026年9月時点) |
子ども3人のジュニアNISAの話は子供のNISA、わが家は720万円を3人に投資した話に、自分の資産の中身は投資2,850万円が1億円にに書きました。
「余裕がある人の話でしょ」と思われそうなので
先に書いておきます。
私が1億円に届いたのは、20年かけて積み上げた結果です。途中はずっと、余裕なんてありませんでした。
そして今も、嫁のNISAの枠は埋まっていません。資産が1億を超えても、世帯の枠は余ったままです。
この記事はこれから始める人に向けて書いています。 私が今から始めるなら、どうするか。20年の記録は、その根拠として出します。
制度そのものの解説は、証券会社のサイトのほうが正確です。ここでは実際に子どものお金を運用してきた親として、どう考えたのか書きます。
3. 先に、ロードマップを出します
インデックス投資は、曲がりなりにも計画を立てて20年やってきました。
それでも、こどもNISAのことを考えると頭が痛くなります。
お金の使い道が広すぎるんです。出口も広い。教育費なのか、渡すお金なのか。渡すとしたら、いつなのか。
子どもとお金は、資産形成のいちばん最後にくる段階だと思っています。
資産を作る、資産を減らす(使う)、資産を渡す。この3段階があるとすれば、最後の「渡す」にかかってきます。めちゃめちゃむずいですからね。
変数が多すぎて、考えるほど決まらない。
だから、順番にしました。

ステップ1とステップ2は準備の段階で、制度の話が一度も出てきません。それでも先に置いているのは、ここが決まらないと、こどもNISAをやってる場合じゃないからです。
そしてステップ3が、この記事でいちばん言いたいところです。多くの記事は「いくら積むか」から入りますが、先に決めるべきなのは「いくら渡したいか」です。
先に読んでほしい記事が2本あります
この順番にたどり着いたのは、2つの記録があったからです。
ステップ6の「親のNISAは埋まらない」は新NISAの1,800万円は何年で埋まる?
ステップ3の「18歳でいくら渡したいか」はこどもNISAの最大のリスクは18歳?
この2本を先に読んでもらうと、なぜこの順番なのかが腑に落ちると思います。
4. こどもNISAとは
先に制度の数字だけ置いておきます。
| こどもNISA | |
|---|---|
| 開始 | 2027年1月 |
| 対象年齢 | 0〜17歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 |
| 払出し | 一定の要件の下、12歳以降は可 |
| 18歳になったら | 通常NISAへ自動的に移行 |
出典:金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」
事前受付は始まりますが、焦らなくて大丈夫です
ひとつ、日程の話をしておきます。
各金融機関の事前受付は、2026年10月以降に順次始まる見込みです。制度の開始は2027年1月ですが、その前に窓口が開きます。
※開始時期や手続きの方法は変わる可能性があります。各社の案内で確認してください。
証券会社の記事を読んでいると、いまから動かないと間に合わないように見えます。でも、焦らなくていいと思っています。
先に決めるのは、本当に必要なのかどうかです。準備はできているのか。いくら渡したいのか。それを次のステップで考えてからでも、十分間に合います。
キャンペーンにつられて、急いで口座を作る必要はありません。
なんなら、楽天証券とSBI証券以外で作る理由も、よほどのことがない限りありません。
5. STEP1 家計管理する
身も蓋もないところから始めます。
家計管理ができていないと、この判断はできません。
理由は単純で、「親のNISAをどれだけ埋められるか」が分からないからです。それが分からないと、子どもに回す余裕があるのかも分かりません。
毎月いくら入ってきて、いくら出ていって、いくら残るのか。ここが見えていない状態で制度の比較をしても、机上の話で終わります。
そしてもうひとつ、生活防衛資金です。
こどもNISAは12歳まで1円も引き出せません。生活費が足りなくなっても、そこからは動かせないということです。現金を先に確保してから、残りで投資を考える。 順番はここも同じです。その話はみんな生活防衛資金貯めようぜに書きました。
私の場合、投資にかける時間の大半は家計を考える時間でした。
派手さはありませんが、ここができないと、何も始まりません。
6. STEP2 夫婦で、軸を合わせる
もうひとつ、制度の前に決めておくことがあります。
夫婦で、お金の軸が合っているかどうかです。
子どものお金は、片方だけが動かすと事故ります。知らないうちに子の口座からお金が動いていた、という状態がいちばん危ない。
うちは、子どものお金を私がまとめて見ています
私の家の場合を書いておきます。
児童手当も、学校関連のお金も、自然と私がやるようになりました。家計管理は得意なほうなので、そうなって、そのままジュニアNISAも私が始めています。
片方だけが動かすと危ない、と書きました。でも、任せてもらえるなら得意なほうがやればいいとも思っています。これも一種の軸合わせです。
夫婦でお金の話をこんつめてやるのもいいし、「任せるからよろしく」でもいい。合っていれば、どちらでも構いません。
その上で、嫁の口座に口出しはしていません
うちは財布が完全に分かれています。嫁もオルカンを積み立てていますが、枠がどれだけ埋まっているか、私は知りません。
数字だけ見れば、世帯全体で増やしたいなら嫁の枠を優先的に埋めるのが正解です。それは分かっています。
でも、やっていません。お金のことで口を出すと、不協和音になるからです。
聞かれたら「こうしたほうがいいで」と答える。こちらから言うのは、それだけにしています。
ただし、これは嫁が自分で稼いでいて、お金に困っていないから成立している形でもあります。片働きなら、同じやり方は取れないと思います。
軸は合わせる。でも、口座は覗かない。うちはこの形に落ち着きました。
7. STEP3 子どもに渡す額を決める
ここが、この記事の核心です。
世の中の記事は、こどもNISAを「教育資金づくりの器」として書いています。大学までにいくら貯まるか、というシミュレーションが並びます。
しかし、私はそう考えていませんでした。
児童手当もお年玉もお祝いも、もらった時点で子どものお金だと思って、使わずに子ども用の口座に貯めていました。将来そのまま渡すためです。教育費のために貯めていたわけではありません。
ふだん使いの銀行とは完全に分けて、児童手当が入ったらそこへ移す。それだけです。2021年からは、ジュニアNISAへ移していきました。
そして、増えすぎました。いまどうしようか考えています。
しつこいようですが、その話はこどもNISAの最大のリスクは18歳?に書いたので、見てください。
あればあるだけいい、というわけではなかったんですね。
18歳でいくら渡したいですか
ここで、金額を決めます。
こどもNISAは18歳になると、成人のNISAへ自動的に移ります。口座は最初から子ども名義なので、名義は変わりません。変わるのは、管理する人のほうです。17歳までは親権者、18歳からは本人です。
0歳から満額で積んで18歳まで持つと、こうなります。
| 利回り | 18歳時点 |
|---|---|
| 年3% | 888万円 |
| 年5% | 1,157万円 |
| 年7% | 1,513万円 |
※利回りはあくまで仮定です。将来の運用成果を約束するものではありません。
600万円という枠は、増えたあとの姿では書かれていません。
私はジュニアNISAに720万円を入れて、いま約1,500万円になっています。1人あたり500万円ほどです。長子が18歳になって、この額が本人の管理に移ることに気づきました。
管理が変わるというのは、そういうことです。理論上は、18歳になった次の年の1月に、全部を売って現金にして引き出すこともできます。そして親は、それを知るよしもありません。
そこまで極端でなくても、こういうことは想像がつきます。
担当者がつくタイプの金融機関なら、口座の中身は向こうから見えています。18歳になったばかりの子に、「この資産をこちらの投資信託に移せば、年利◯%で回りますよ」という話が来てもおかしくない。手数料の高い商品です。
もちろん、親はそれも知るよしもありません。
正直に言うと、怖い。私の感覚では、18歳で渡すのは200万〜300万円くらいがいいと思っています。
ちょうど、私が投資を始めたころに目指していた生活防衛資金と同じくらいの額です。
渡したい額から、積立額を逆算する
額が決まると、ここで初めて「月いくら積むか」が出せます。
ここでは200万〜300万円の真ん中を取って、18歳で250万円を目標にした場合で計算します。0歳から18年、年5%で運用できたとしての数字です。
| 始める年齢 | 積立年数 | 毎月 | 元本 |
|---|---|---|---|
| 0歳 | 18年 | 7,159円 | 155万円 |
| 5歳 | 13年 | 11,410円 | 178万円 |
| 8歳 | 10年 | 16,100円 | 193万円 |
| 12歳 | 6年 | 29,846円 | 215万円 |
| 15歳 | 3年 | 64,511円 | 232万円 |
※年5%はあくまで仮定です。将来の運用成果を約束するものではありません。
遅れたぶんは、そのまま自分の財布から出ます。 0歳なら155万円で足りるものが、15歳からだと232万円かかります。15歳の月64,511円は、年間の枠60万円も超えています。
この順番が逆になると、私と同じようにちょっと失敗したかと思うようになります。枠を見て、埋められるから埋める。そのときは合理的に見えます。
利回りが悪くて、目標に足りんかったらどうすんの?
そのときは、差額を親が出せばいいと思っています。貯金からでも、自分の投資信託からでもいい。
渡す額を先に決めているので、足りないぶんがいくらかも分かります。決めていないと、足りているのかどうかも分かりません。
8. STEP4 こどもNISAを使うか決める
ここでようやく、制度を使うかどうかの話になります。
教育費なら、親のNISAで足りると思います
教育費をこどもNISAで用意する、という方法もあります。ただ、基本的には親のNISAで運用すれば、かなりの額までは賄えると思っています。
根拠として、私の記録を出します。元本がいくらのときに、時価がいくらだったかです。
| 元本 | かかった期間 | そのときの時価 |
|---|---|---|
| 903万円 | 11年 | 1,582万円 |
| 1,830万円 | 14年 | 3,688万円 |
※期間は2008年1月の投資開始から。NISAだけでなく、特定口座を含めた投資全体の数字です。
元本1,800万円を積むのに14年かかりました。でもそのときには、時価が元本の2倍になっていました。
学費に使うなら、この増えたぶんから出せます。教育費のためにこどもNISAを別に用意しなくても、親のNISAが育っていれば足りる、というのがここです。
もちろん、相場が良かったからです。同じようになる保証はありません。
学費を誰が払うかは、家庭によって違います。ただ、親が払うつもりなら、親の口座にあるほうが単純に使いやすい。しかもこどもNISAは0〜11歳のあいだ1円も引き出せず、12歳以降も条件つきです。支払いの直前に子の同意書と申出書を用意することになります。
教育費を入れる器としては、使いにくいかもしれません。
分ける方法は2つあります
「親のNISAでやると、自分の老後資金と混ざる」
そう思いますよね。NISA口座は1人1つの金融機関でしか作れないので、口座を分けることもできません。
でも、同じ口座の中で分ける方法が2つあります。
方法1|同じ指数の、別の投資信託を買う
| 証券会社 | 自分の資産用 | 子の教育費用 |
|---|---|---|
| 楽天証券 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド |
| SBI証券 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー) |
※楽天・プラス・オールカントリーは楽天証券でしか買えません。どれも信託報酬は年0.06%を下回る、低コストの投資信託です。
どれもMSCI ACWIに連動します。中身はほぼ同じ。値動きもほぼ同じ。なのに保有欄では別々に並びます。
自分の老後資金と、教育費用のお金をきれいに分けられるので、こちらがおすすめです。
方法2|つみたて投資枠と成長投資枠で分ける
同じオルカン1本のままでも分けられます。NISA口座の中で枠は別に管理されるので、保有一覧では枠ごとに残高が出ます。
こっちはこっちでシンプルで簡単です。
ただ、自分のNISA枠がどんどん埋まってきたら、混ざってしまう可能性があります。
成長投資枠は生涯1,200万円までです。あとからその枠を自分の資産にも使いたくなったときに、分けられなくなります。
売るときに枠を指定できるかは、証券会社によって違います。そこは各社の画面で確認してください。
どちらの方法でも、効果があるのが売るときです。 教育費が必要になったら、教育費用の投資信託から必要な分だけ売ればいい。自分の資産も教育費用もすべてを1本にまとめていると、売った額が教育費ぶんなのか自分のぶんなのか、わからなくなってしまいます。
しかも子どもが何人いても、教育費は1つで足ります。親が払う家計のお金なので、子ごとに分ける必要がないからです。
ここまで書いておいてなんですが、投資を始めたばかりなら、いきなりこれをやる必要はありません。
最初は1本(オルカン)でいいと思います。慣れてから分ければいい。分けるのは簡単ですからね。
そして急ぐ必要もありません。ゆっくり決めても、10年ぐらいは運用期間が取れればいいと思います。それまでは貯金でも構わない。焦って複雑なことをするより、続けるほうが大事です。
現実解は、児童手当のぶんだけです
ゴールが「子に渡すお金」なら、こどもNISAに意味があります。では、いくら入れるか。
児童手当を全額こどもNISAに回した場合です。ここから先は、子ども1人で計算します。
| 18年間の元本 | 234万円 |
| 18歳時点(年5%) | 390万円 |
※2026年時点の児童手当は、3歳未満が月15,000円、3歳から高校生年代までが月10,000円です。第3子以降は年齢に関係なく月30,000円なので、これより多くなります。
児童手当を18年間まるごと入れたら、元本は234万円になる計算ですね。うまく運用がいけば、400万円くらいの資産を渡せるようになります。
多すぎるやんけ、という声が聞こえてきそうですが、目標が見えてきたら積立をやめてしまえばいいだけの話です。ある意味、バッチリ成功していますよ、それは。
そして、私が児童手当を推すのは、家計の判断が要らないからです。 もともと子のために入ってくるお金なので、親のNISAと取り合いになりません。冒頭の知恵袋の疑問に対する私の答えが、ここです。
8歳10ヶ月まで入れれば、あとは放っておけます
計算していて、驚いたことがあります。
0歳から児童手当を入れて、8歳10ヶ月でやめても、18歳には250万円になります。 そのあとは1円も入れなくていい。入れた元本は124万円です。
| やめる年齢 | 入れた元本 | 18歳時点 |
|---|---|---|
| 6歳 | 90万円 | 193万円 |
| 8歳 | 114万円 | 235万円 |
| 8歳10ヶ月 | 124万円 | 250万円 |
| 12歳 | 162万円 | 306万円 |
| 18歳(満額) | 234万円 | 390万円 |
※年5%で運用できたとした場合です。
こどもNISAは、始めたら18年続けなければいけない制度ではありません。
満額を狙うなら、8歳が壁です
逆に、枠のほうから見るとこうなります。
| 開始年齢 | 使える年数 | 入れられる上限 |
|---|---|---|
| 8歳 | 10年 | 600万円 |
| 9歳 | 9年 | 540万円 |
| 10歳 | 8年 | 480万円 |
| 12歳 | 6年 | 360万円 |
| 14歳 | 4年 | 240万円 |
| 16歳 | 2年 | 120万円 |
8歳までに始めれば、10年かけて600万円を使い切れます。1年遅れるごとに、上限が60万円ずつ減っていきます。
何がなんでも600万円の枠を使い切るんだ、という方は、8歳が壁だと思っておいてください。それを過ぎると、満額は埋まりきりません。
9. STEP5 口座と積み立てる商品
口座は、キャンペーンで選ばない
こどもNISAも、どこの証券会社で開くかを決めることになります。ここで気をつけたいのがキャンペーンです。
口座開設で数千ポイント、入金でさらに数千ポイント。目先のポイントは分かりやすいので、つい比べたくなります。でもこの口座は18年使います。 数千円のために、18年つき合う相手を決めることになります。
私は楽天証券を20年使っています。画面が見やすくて、20年ずっと生き残っている。理由はそれだけです。派手なことは何もありません。詳しくは楽天証券を20年使った感想に書きました。
おすすめは上にも書いたとおり、楽天証券かSBI証券です。子どものお金を18年預ける先を選ぶなら、その2つで十分だと思っています。
間違っても、対面の証券会社や銀行で開かないように。18歳の子が何百万円も持っていると分かったら、どんな営業が来るか分かったものではありません。
中身は、オルカンでいいと思っています
口座が決まったら、次は中身です。
こどもNISAで買えるのは、つみたて投資枠の対象になっている投資信託だけです。ただ、何を買うかまで書き出すと話が進まなくなるので、基準だけにします。
銘柄選びで大事なのは2つだと思っています。広く世界に分散されていること。そして、めちゃくちゃ低コストであること。
この2つが両立しているので、私はオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式・オール・カントリー)でいいと考えています。同じ2つを満たす商品なら、他でも構わないと思います。
ちなみに、私の子どものお金(ジュニアNISA)は、3人とも全部オルカンで運用しています。
10. STEP6 数年ごとに見直す
多くの記事が「親の枠を埋め切れるなら、こどもNISAも併用」と書いています。私もその考えに賛成です。
でも、埋め切れるのか。そこを計算した記事をあまり見たことがありません。
月16万7千円です
子どもが0歳から18歳になるまでに、夫婦で3,600万円を埋めるとします。
3,600万円 ÷ 216ヶ月 = 月166,667円です。
ここに、さらにこどもNISAのぶんを足すことになります。
……無理くないですか。
そもそも、夫婦の枠を18年で埋め切る必要はありません。ただ、埋めきれないのなら、こどもNISAを使う優先順位は下がります。
私の実績と並べます。
| 月額 | |
|---|---|
| 18年で夫婦3,600万円を埋めるには | 166,667円 |
| 私が14年かけて到達した平均 | 108,284円 |
| 私の中央値 | 45,000円 |
※私が1,800万円を積み上げるまでにかかった年数(NISA口座+特定口座分)から出した数字です。
子どもが生まれたときに投資を始めたとしても、自分のNISAが埋まったころには、その子は14歳になっている計算です。
でも、家計は変わる
しかし、いま埋まらないからといって、ずっと埋まらないわけではありません。
共働きになった、子どもが増えた、住宅を購入した、転職で年収が上がった。こうしたライフイベントで、収入と支出は大きく変わります。
だから、この確認は数年ごとにやります。枠に余裕が出てきたら、親のNISAの枠と、こどもNISAの枠を考えながら、親のNISAを優先的に埋めつつ、割り振っていけばいいです。逆に家計が苦しくなったら、児童手当のぶんだけに戻してもいいし、なんなら、こどもNISAを止めてしまってもいいと思います。
いまの答えが、5年後の答えとは限りません。
うちで、実際に起きていること
実際に、いまの私の家計でやっていこうとしている見直しを書いておきます。
嫁のNISA枠
当分埋まりません。月7〜8万円で積み立てているので、1,800万円に届くのは20年後です。
嫁の口座は、焦って埋めにいく必要はないと思っています。積立額を、少しずつ増やしていければいいくらいです。STEP2で書いたとおりです。
こどもNISA枠
たぶん使う方向で動きます。ただ、枠をどう埋めるかは、まだ考え中です。ジュニアNISAの資産が大きくなりすぎたので、それをどう渡していくかのほうが先にあります。
理屈だけで言えば、世帯の資産を最大にするなら、こどもNISAは最大限に使う場面です。でも、18歳で渡していいのか。それなら、将来に多少の課税があっても、30歳をすぎたころに渡したほうがいいのではないか。いまはそこで止まっています。
11. まとめ:もし人生の前半に戻れるなら
「月いくら積み立てればいいですか」
いちばん多い質問だと思います。私の答えは、少し外れています。
こどもNISAは枠を埋めきらずに途中でやめても、いいと思っています。
私ならこうする、という形
もし人生の前半に戻って、いまの知識で子どものお金を扱うなら、こうします。
| やること | |
|---|---|
| ① | 自分の積立は、額が少なくても続ける |
| ② | こどもNISAで、18歳にいくら渡すかを決める(漠然とでいい) |
| ③ | 児童手当は、そのままこどもNISAへ(月10,000〜15,000円) |
| ④ | 教育費は、自分のNISAで積み立てていく |
| ⑤ | こどもNISAの資産が積み上がってきたら、積立を止める |
| ⑥ | あとは親のNISAを埋めることを優先する(お金の自由度が高いから) |
①が先頭にあるのが大事です。子どものために自分の積立を止めるのは、順番が逆だと思っています。額が小さくなってもいいので、そこは続けます。
そのうえで、こどもNISAに入れるのは児童手当のぶんだけです。教育費は、④のとおり自分のNISAから出します。
積立は、途中で止めていい
⑤と⑥が、この形のポイントです。
こどもNISAは、18歳まで積み続けるものではありません。②で決めた額に届く見込みが立ったら、そこで止めていい。止めたあとも、運用はそのまま続きます。
空いたぶんは、親のNISAに戻します。同じお金を置くなら、親の枠のほうが自由度が高いからです。
こどもNISAは計画的に積立をやめても、いいと思っています。
18年後の相場も、子どもがどう育つかも、いまは分かりません。だから、最初に決めた形を18年守り続ける必要はないです。STEP6のとおり、数年ごとに見直して、そのときの家計に合わせればいいと思っています。
それでも、順番だけ決めておけば、こどもNISAは十分に使える制度です。
月いくら積むか、いつ積立をやめていいか、そして目標に届いたあと18歳までどう置いておくか。その先の話は、別の記事で書きます。
順番だけ決めて、あとはそのつど見直したらええんやな。
ここまで読んでもらって、「本当にこどもNISAをやったるで」という方は、証券口座だけでも先に開いておいたらいいと思います。あとから出てくるキャンペーンを比べているうちに、時間だけが過ぎていきます。
私は楽天証券派なので、楽天証券をおすすめしておきますね。
12. よくある質問
Q. 20年投資してきて、こどもNISAは満額まで使いますか?
A. 使わないと思います。
NISAの枠には、「使わないともったいない」と思わせるところがあります。私もそれで、ジュニアNISAを3年で使い切りました。
でも、枠を埋めることと、必要な額を作ることは別です。18歳でいくら渡したいかを先に決めて、その額まででいいと思っています。
Q. 子どものお金で、いちばん難しいのは何ですか?
A. 増やすことではなく、渡すことです。
自分の資産なら、いつ使うかは自分で決められます。子どものお金は違います。18歳で本人の管理に移り、いくら渡すのか、そのあとどう使われるのかは、こちらでは決められません。
実際に長子が18歳になって、ここがいちばん難しいと感じました。
Q. 18歳で250万円だけ渡して、残りは親が持っておくのはありですか?
A. 私なら、そうしたいです。
18歳で200万〜300万円あれば、選択肢を増やすお金としては十分に大きいと思っています。残りは30歳を過ぎて、住宅や結婚、子育てで本当に必要になった時期に渡したい。
ただ、こどもNISAは18歳で本人の管理になるので、この分け方はできません。だからこそ、こどもNISAにいくら入れるかを先に考えたほうがいいと思っています。
Q. 子どものために投資するとき、やってはいけないことは?
A. 親の資産形成を後回しにすることです。
子どものためだからといって、自分の積立を止めてまで入れる必要はありません。自分の資産形成が崩れれば、あとで教育費や生活費で困ったときに、結局は子どもにしわ寄せがいきます。
まず自分の家計と資産形成。そのうえで、余裕のあるお金を子どもに回します。
あと、投資をやりすぎて節約しまくるより、多少お金を使っての思い出づくりのほうが価値はあります。ここを間違えないようにしたいです。
Q. 親のNISAが埋まらない家庭は、使わないほうがいいですか?
A. 児童手当のぶんだけなら、使っていいと思っています。家計の判断が要らないお金なので、親の資産形成を邪魔しません。
Q. 学資保険とどちらがいいですか?
A. 10年以上かけてお金を用意するなら、学資保険を使う理由がないと思っています。増えて戻ってくるのは事実ですが、インフレを計算すると、払い込んだ額を下回ります。計算の中身は学資保険をやらなかった理由に書きました。うちは入っていません。
Q. iDeCo、親のNISA、こどもNISA。どれが先ですか?
A. 自分なら、親のNISA、こどもNISA、iDeCoの順で考えます。
親のNISAが先頭なのは、お金の自由度がいちばん高いからです。いつでも引き出せて、使い道も決まっていません。
こどもNISAを真ん中に置いたのは、期限があるからです。iDeCoはいつ始めても積めますが、こどもNISAは子が18歳になったら終わります。
iDeCoが最後なのは、60歳まで引き出せないからです。節税は効きますが、途中で家計が苦しくなっても動かせません。
投資は自己責任でお願いします。この記事は特定の金融商品・制度を推奨するものではありません。こどもNISAの内容は2026年9月時点のもので、根拠となる法律は2026年3月に成立していますが、政令・省令や金融機関の実務の詳細はこれから示される見込みです。